暗闇でもニヤリ。インドでの音楽ライブは停電が日常茶飯事?

連日42度超えのインド。今はヒンズー教の聖地、ガンジス河に面したバナーラスという町にいます。
先日アーグラーから夜行列車でこの町に移動してきましたが、とにかくこの暑さは半端じゃない。列車内は扇風機が回っているんですが、窓の外から吹く風はまるでドライヤーの熱風のようです。
バナーラスでは朝5時頃に起きて朝日を見にガ―トと呼ばれる河原の沐浴場に出かけます。


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早朝にもかかわらずたくさんの人が聖なるガンガーの水に身を浸しています。
宿から近いお気に入りのレストランにてカレーとチャイで腹を満たし、メインストリートから迷路のように伸びる裏路地を通り、土産物屋を冷やかしながら散策します。狭い小道に牛、ヤギ、ロバ、猿、犬、猫、リス、そして人間が同じように生活しています。


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ところでインドは頻繁に停電します。
先日入院していた時もしょっちゅう停電していたけど、町の人にとってはこれはなんてことはない日常茶飯事の出来事。
レストランでカレーを食べていた時も突然真っ暗になるが誰も騒ぐわけでもなく、すぐにろうそくに火がともされます。電気は消えてもOKだけど、ファンも止まってしまうので暑くて大変だ。


昨日は宿の近くでミュージックコンサートがやってたので見に行きました。
インドの伝統楽器シタールとタブラによる演奏。
ゆったりとした絨毯の上に座って寝ころびながらライブを楽しみました。
演奏はほとんど即興みたいな感じで、シタールとタブラ奏者が見つめあいながらキメの部分で調子を合せる様子が何か微笑ましい。
ライブの第二部ではシタールの代わりにサーランギという、これまたインドの古くからの楽器(弦を弓で弾く)のセッションを聞き入りました。
弦が多いのでチューニングにやたらと時間がかかりますが、ようやく演奏が始まるとやはり即興の音楽で二人の奏者が体を揺らして見つめあって、うまくキメられると二人ともニヤーッとして、本当に音楽を楽しんでる様子。


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と、ここでいきなりまた停電。急に会場が真っ暗に。
しかし誰も動じることなく、演奏もそのまま何事もなかったように続いています。
しばらくして外からのうっすらした明かりが灯されると、二人の奏者はやはり見つめあいながらニヤーッとして相変わらず演奏を楽しんでました。
そのまま暗闇のままライブは終了。観客はシーンとしたままで「あ?終わったのか。」という感じで変な間でした。


とにかくインドにいると暑さのせいもあるけど、多少のことで動じなくなるし細かいことをいちいち気にしなくなってきます。
ある意味おおらかだけど、大雑把で適当な感じが自分にはとても心地よく感じる時もあります。
日本とは様々な意味で対照的だと感じる日々です。