大磯の田舎道。今宵、蛍と

夏は夜。月のころはさらなり。闇もなほ、蛍の多く飛びちがひたる。また、ただ一つ二つなど、ほのかにうち光りて行くも、をかし。

 

昔の人はこんな風に夏の良さを詠んだけれど、時代が変わってもその心は変わらない。

 


05061701今宵、雨上がりの森の中、蛍を見に行きました。
と言っても、家から車で10分もしないような場所なのですが、ここが地元でも知る人ぞ知る蛍の名所なんです
メンバーは仕事仲間とエピナールの仲間達とその子供達、総勢10人くらい。車2台でいざ現場へ。

 

いつも通っている道路のわき道を抜けるととてつもない田舎風景が現存しています。その道の終点辺りが蛍の発生ポイントなんだけど・・・、車を降りて蛍の光を探す必要は全くありませんでした。

目の前の木々にポツポツと明かりが灯っていて、緩やかな動きとともに暗闇を舞っていたのがすぐに目に入ります。
人間が近づいても動じることなく光を灯し続けてくれました。
天然の、しかもかなり複数の蛍を目の当たりにしたのは生まれてこの方初めてのことで、正直、異常な興奮を覚えました。

 

05061703仲間がサンシンを持って来ていたので、闇夜の中で弾き始めました。
子供達の手に止まった蛍の麗しき光を間近で見ながら、ただただゆったりとした時間をすごしました。
全くの闇ではなく、月の光が雲を照らし、うっすらと程よい明るさがあったのも安心感を与えてくれました。


しばらくして、車で帰ろうとしたら、その道すがら、森の手前で田んぼが広がっている場所があるのですが、そこもヤバかった!
先ほどの場所よりも遥かに多い蛍光数。
田んぼに住むカエルたちが合唱を始めると、それに呼応するかのように蛍が光りだす。光が3つ4つランデブーして空中を舞い、その光が田んぼの水辺に写る様はまさに・・・いとをかし!!
なんなんだ、この光景は。

 

05061702わたくし、不覚にも目がうるうるしてしまいました。

 

梅雨時にもこんな楽しみがあったんだな~。
それにしても大磯は海あり山あり蛍ありで、ますます気に入ってしまったのでありました。