古都アヌラーダプラ。自転車で周る無料エリアの仏教スポット
1か月弱のスリランカ旅も終盤。
北部の都市ジャフナを後にし、次に向かったのは古都アヌラーダプラです。
列車で移動。ジャフナからアヌラーダプラ
ジャフナ駅を午前10時に出発、アヌラーダプラへは3時間弱の旅でした。
2等車のチケットは280ルピー。
スリランカの列車時刻表や運賃などは「Sri Lanka Train Schedule」で随時チェックできます。便利なネット時代の恩恵ですね。
▲ジャフナ→アヌラーダプラ間の列車内の様子。
▲赤い車体が旅情をそそりますなあ。
2009年以降内戦からの復興で線路が新しく敷設されて、ジャフナから北部の玄関口バブニヤまでは揺れも少なく割と快適でした。
しかしバブニヤを過ぎた頃から激しいバイブレーションが。
ああ、この揺れこそ本来のスリランカ鉄道!と再認識しました。
▲お昼に買ったチキンカレー弁当。揺れが激しくて手で食べるのはなかなか大変でした。
アヌラーダプラで泊った宿「Mansions Holiday Resort」
特に予約などもしておらず、地球の歩き方に載っていた某ゲストハウスを目指して歩いていたところ客引きのおじさんに声をかけられました。
静かな環境で、値段は2500~3000ルピーくらい、シャワー・トイレ付、Wifiが使える、という僕らの希望に沿った宿ということでおじさんに付いて行くことに。
普段は客引きなんて無視するんですが、なんとなくここアヌラーダプラでは流れに身を任せてみたくなりました。
連れて行ってもらった宿は大通りから一本中に入った自然に囲まれたエリアにある「Mansions Holiday Resort」という豪華な名前のゲストハウス。
ちょっとしたヴィラ・リゾートを思わせる外観。思った以上に良さそうな宿で、オーナーの男性もとても感じが良い。
庭も建物の中も掃除が行きとどいていてとてもきれい。部屋も幾つか見せてもらいじっくりと検討した結果、これもご縁ということでここに泊ることに決めました。
料金はエアコンなしで3000ルピー。2泊だけの滞在でしたがゆっくりと過ごすには最適の宿となりました。
▲庭も落ち葉一つ落ちていない掃除の行き届き様。
▲部屋も静かできれいで文句なし。
tripadvisor “Mansions Holiday Resort"
場所は駅から歩いて20分くらいのところ。近くのWalkersというレストランは外国人旅行者にも人気です。
▲朝ごはんはいつも近くのWalkers Cafeで。夜はビールも飲めて欧米人に人気のカフェ・レストランです。
自転車を借りて古都の無料エリアを巡る
アヌラーダプラと言えばスリランカ最古の都市で政治や仏教の中心地として長い間栄えていた場所。1982年には町全体がユネスコの世界遺産に登録されました。
インドから伝わった仏教がここアヌラーダプラで花を咲かせ、スリランカ全土に伝わって行ったと言われています。
町の至る所に重要な仏教遺跡が点在しており、どこも旅行者にとって見逃せないスポットです。
ただし遺跡によってはチケットを購入しないと侵入できないエリアもあります。
無料エリアの中にも代表的な遺跡群があり、それらを中心に見て回るだけでも満足できると思います。
歩いて回るには広すぎるので、ここで活躍するのがレンタル自転車。
ホテルや街中のレンタル屋さんで1台1日200~400ルピーくらいで貸してくれます。
僕らも泊っていた宿で1台200ルピーで借りることができたので、午前中から遺跡巡りのサイクリングに出かけることにしました。
▲ウェーイ。出発~
無料スポットその1 スリー・マハー菩提樹
お釈迦さまが悟りを開いた菩提樹の分け木を移植した場所。
大きな菩提樹が今も風に揺られながら訪れる人々と見守っています。
参拝に訪れた人たちが思い思いに手を合わせお祈りしています。
木陰でのんびりと過ごす人も多く、パワースポット兼憩いの広場のようになっております。
敷地内は靴を脱いで裸足にならないといけないのだけど、地面が砂なのでこれがかえって気持ち良い。
ここでお土産となるのが菩提樹の葉っぱ。
もちろん生えている葉っぱをもぎ取ってはいけません。落ちている葉っぱで綺麗なものを探して持ち帰り、記念の押し花にしてみるのもオツなものです。
▲破れてなくて汚れも少ない葉っぱはどこじゃ・・・
ちょっとした宝探し気分ですよ。
▲帰国後ちゃんと持ち帰ってラミネートし、本のしおりに使っています。お釈迦様の悟りに近づけますように・・・
▲壁の穴の中に収められた小さい仏像。こういうの好きです。
無料スポットその2 イスルムニヤ精舎とシッサ・ウェワ湖畔
自然の岩肌に仏教寺を作ってしまった昔の人たちを尊敬します。
急な石段を上ると景色のよい場所に出ます。
▲お坊さんたちもいっぱい来ていました。
▲高台から見える景色。あれ?デジカメがチルトシフトモードになってました。
ロック・テンプルとも呼ばれるこの「イスルムニヤ精舎」。その裏手には灌漑用に作られた人工の湖があります。
人工湖はウェアと呼ばれ、アヌラーダプラのあちこちに古くから存在しているようです。
ロック・テンプルの裏の人工湖はシッサ・ウェワと呼ばれ、湖畔には大きな木が立ち並び気持ちの良い風が吹いており、静かに休むにはもってこいのロケーションです。
▲地元の人たちのくつろぎの場にもなっています。
写真を撮ってくれ!やたらとせがむおばちゃんが迫って来た時の写真。
無料スポットその3 Sri Sarananda Maha Pirivena
スリ・サラナンダ・マハー・ピリベナと読むのかな?
日本のガイドブックなどには載っていなかったのですが、自転車で通りかかった時に爆音でお経が鳴り響いており、何なんだここは!?ということで気になって入ってみましたよ。
このお寺でまず目を引くのが大仏。写真じゃ伝わらないけれど鎌倉の大仏くらいの大きさはあります(たぶん)。この大仏らへんから最大ボリュームのお経が流れており、なかなかのサイケデリック感を味わえます。
そして大仏の台座の中に入ることができるのですが、中はお釈迦様の一生を目で見て感じることのできる人形の館となっておりました。
▲写真ちゃんと撮り忘れました。ブースごとに人形が設置してありお釈迦様が悟りを開いて仏教が広まっていく様子が描かれております。
▲このお寺の外で出会った旅のお坊さん。日本語を勉強しておりいつか日本にも行きたいのだとか。お待ちしております。
今回のケセラセラ
自転車があると中心街へ買い物に出かけたり評判のレストランに食べに行ったりいろいろと便利だったので、アヌラーダプラではレンタルチャリンコ必須ということで。
幾つか見どころを挙げましたが、なんてことはない道端の景色を見るだけでも得した気分になります。
▲ふと見るとライスフィールドが風になびいています。景色が輝くとはこういうことか。
その中で印象に残る写真があります。
あるお寺の入口に掲げてあったほこらの前を通り掛かった時のこと。
このマーク。分かりますかね?
左から、キリスト教、仏教、真ん中はよく分からないけど、その隣ヒンドゥー教、イスラム教を表しています。
宗教なんて結局は関係なく人間はそもそも一つなんだよ、ということを言っているような気がしました。
宗教の違いが原因でいろんな争い事が日々世界中で勃発してますが、争うことなんてやめて「あら、そ~?」とかいいながら深呼吸してこのアヌラーダプラを自転車散歩してみたらいいと思います。
あ、お釈迦様の悟りに近づいた!?