大雑把に自宅スタジオを作ろう~押し入れ編

studio01自分ちで思いっきりギター弾いて歌を歌いたいなー、と考えました。

ふと、押し入れを見る。

押し入れに入り込んで椅子に座ってみた。

「イケル!」

ということで自宅スタジオ製作開始!

(製作時期:11月上旬)


用意するものは

 

  • グラスウール
  • ニードルフェルトシート
  • 板切れや棒切れ
  • タッカー
  • 釘やネジや留め金
  • 作業工具類一式

 

防音材や遮音材はいろいろあるが、グラスウールはネットでかなり安く手に入りました。

6坪分で3000円ちょっと。

グラスウールを覆うのに、さらに防音効果を上げるために「ニードルフェルトシート」というものをオークションで発見。自動車などの車内吸音材として使われるシートです。これも270円/m で14m分購入。

板切れや棒切れは近くのインテリアショップでもらって来たりホームセンターで買って適当なサイズにちょん切ってもらったりしました。

総額としては1万円を少し超えるくらいかなぁ。

作業としてはまずフスマを蹴散らして押し入れ(上段→幅:奥行:高さ=1750mm:840mm:1550mm)の中身を全てどかして、棒切れを適当に敷き、簡単に釘などで固定。

そしてグラスウールをギロチン(手動裁断機)で適当な長さに切り分け、おもむろに棒切れの間に敷き詰めます。

その上に一応サイズを図ってちょん切って来た板切れをかぶせ、ネジをねじ込みます。

続いて側面の施工ですが、この頃になるとだんだん面倒臭くなって来て、グラスウールをとにかくタッカーで乱れ打ちすることにしました。

反省項目としては、木材ではない固い部分にタッカーを打ち付けたためすぐだめにしてしまったこと。

そしてもう一つの失敗は、「グラスウールは体に突き刺さる」ということを知らずに、腕まくり&素手で鼻歌を歌いながら施行してしまったことでしょうか。

専門家に言わせればそれは自殺行為だという。

なるほど、腕がチクチク痛くなってきました。そしてのどが痛い。上着を着ようものなら電気が走るようなピリピリ感があります。せっけんで洗い流しても無駄でした。グラスウールの細かい繊維が肌に付着して離れないので、施工の時は長そで、手袋、マスクが必需品であると、後になって知った次第です。無知とは怖いものです。

さて、負傷しつつもなんとか無理矢理グラスウールを全面に張り詰めました。

次にその上からニードルフェルトシートを覆いかぶせる作業ですが、これまたどうしたらいいかしばらく思案にくれました。

とりあえずシートを適当な長さにちょん切って、タッカーで打ち付けようと思ったのですが、その時は既にタッカーも御臨終状態で使い物にならず、どうしたものかと考えた挙げ句、釘でめった打ちにすることに決めました。

とにかく早くこの作業を終わらせたいと思い、ヤケクソで打ちまくった結果、なんとか忌わしいグラスウールを全て覆うことに成功。

studio02続いてスタジオの入口作成。

押し入れの正面を約3分の1くらい残して板で覆います。(その内側ももちろん同様の防音加工を施します。)

入口部分をドアにしてちょうつがいで固定しようかと思ったのですが、何を間違ったか寸法を誤り、入口にうまくはめ込めませんでした。しかし、もういいやという気分になり、強制終了!完成!!

早速その防音効果を確かめるべくギターを手に内部潜入。

ふすまを閉め、入口を閉じます。

するとそこにあるのは物音一つしない静寂とキーンという耳鳴りのみ。

結果「大成功」です。

大声で歌ってギターをかき鳴らして激音を発しても、外までは音が全く漏れない事も実証されました。
(後日友人に同じように入ってもらって外で確認)

予想以上の防音効果に諸手を挙げて喜びたい所ですが、いくつか欠点もあります。

studio03
 

  • ニードルフェルトシートはほこりを圧縮してシートにしているようなものなので、触るとぼろぼろゴミが落ちてチリが舞う。
  • グラスウールを適当に打ち付けただけなので、内壁のもっこり感が否めず、若干の狭さを感じる。
  • 通気孔などを作らなかったため、1時間くらい中に引きこもっているとだんだん息苦しくなり、温度も上昇して来る。(一度は意識が朦朧として手足が痺れて来たことがあった。)
  • 不動産屋や大家に知れたら一大事。
  • 外音がほとんど聞こえなくなるので、電話や来客に気付かない。

 

まあそれでも自宅にスタジオがあるというのは有意義なことです。

録音機材を設置し、夜な夜な一人で曲づくりに勤しむのもまた乙なものですね。