インドと言う国の現実

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スマトラ沖地震の被害が日に日に増大しています。
災害発生当初、死者1万人、というだけでびっくりしたのに、それが今や15万人以上、今もって行方不明者が多数いるとのこと。
僕が訪れたことのあるタイやインドもたくさんの犠牲者を出し、胸が痛みます。

 

 

こんなときは誰もが助け合って、一刻も早く復興を目指してほしいところですが、今朝の新聞でちょっと悲しいことが書いてありました。

 

 

「大津波でも壊せなかったカースト制の壁」

 

 

インド各地で政府の援助が進む中、古来からの悪習カースト制度により最下層の生活をしている人々には援助の手が伸びていないと言う記事でした。
この災害時にカーストだのなんだの言ってる場合ではないと、遠い日本に住む僕は思ってしまうのですが。
悲しいことにインドの悪しき伝統・カースト制度は津波の破壊力より強力なものだったようです。

 

 

記事によると、彼らは政府の援助を受けられないばかりか、無防備で死体の整理をさせられたり、「汚れるから」という理由でタンクの飲料水さえも分け与えてくれなかったりしている有様のようです。

 

 

日本でこのような差別があったらどうだろう?
東京で大災害が起き、壊滅的な被害を受けたとして、身寄りのない人やホームレスの人たちはどういう扱いを受けるのだろう。
食料の配給があったとしたら差別することなくどんな人にも同等に配られる、そういうのはあたりまえの事だと現代の日本人は考えるに違いない。

 

 

「落ちれば同じ谷川の水」ということわざがあります。
どんな身分だろうと行き着くところはみんな同じだということ。
まあ、このことわざの場合、死んだらみんな同じだと言うことだと思いますが、災害時にもこれは当てはまると思います。

 

どんな境遇の人でも大変な時は助け合う心は持ちたいところです。

 

それが実際に出来ていないインドと言う国の現実を改めて悲しく思ってしまいます。