エステリに向かうバスの中で盗難にあう
レオンで平和な一日を過ごした次の日、今度は北部のエステリという町へ向かいます。
この町でニカラグア援助団体に関係する団体が学校を運営していて、カレンダーを渡しに行くという目的がありました。
ニカラグアではUSAのスクールバスのお下がりが長距離バスとして活躍しており、おんぼろになりながらも第二の人生を送っています。
レオンから2時間くらい。
てっきりダイレクトにエステリに行くのかと思ったら途中の名も知らないところで下され、ここで乗り換えろと言われました。
しばらく待つとエステリ行きのバスが来たので飛び乗る。
後ろの席が空いていたので2人席にわしとスズキでそれぞれ一人ずつ座りました。
それが一つの過ちだったとは知らずに・・・。
エステリに近づいたところで2人組の怪しい男たちが突然うちらそれぞれの席の隣に座りました。
他の席が空いてるのに何でわざわざ隣に座って来るんだと思ったけど、そこでおかしいと思って席を移動していれば良かったのですが…。
隣に座った男の挙動がどうもおかしい。
しきりに体を密着させてくるしカバンを膝の上にガバっと乗せて来るし、窓を開けるのを手伝わせるし、意味もなく時間を聞くし…。
わしはこれはおかしいと思って一応ポケットの中のものや自分のカバンに注意を払いながら男の様子に気を向けていました。
そしてエステリのバス停と思われる場所に付いた途端、男たちがすごい勢いでバスを降りて行きました。
別の場所に停車していたバスに乗り換えるんだなと思ったけど、次の瞬間、スズキが声を上げた。
「カメラを盗られた!」
やはり!
やつらは窃盗のプロだったみたいです。
気付いた時にはもう男たちの姿はなく、スズキとわしもバスを降りて茫然と立ち尽くすしかありませんでした。
おかしいと思ったところですぐ行動してれば良かったのだけど、もう遅い。
カメラはいいんだけど、これまでに撮った写真データも盗られたのが痛い。
しかし幸いにもこれまでほとんど僕も同じような写真を撮っていたので、後でデータを共有するということにしました。
今後の旅では僕が必然的に撮影係になることとなりました。
まあ、いい勉強になった。
今後は気をつけよう。
エステリのポリシーアに行って被害届を出すスズキ。無念なり。