レンタカーで旅する10月の北海道。無計画に道央を一回りした1週間

北海道レンタカー旅

ブエノス・ディアス!

行ってきました、北海道!
レンタカーで道内各所を周り、なかなか充実の旅となりました。
途中天候が荒れて初雪に遭遇したりしましたが、それもまた北国ならでは。紅葉が美しい大自然とおいしい食べ物を満喫しまくりの1週間でした!

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10月下旬・1週間の北海道レンタカー旅の概要

以下、個人的なまとめ記事ですが、どなたかのお役に立てれば幸いです。

旅のスタイル

全体的なプランは立てず、翌日あるいは2日後の宿をネットで予約してからルートを決めていくスタイルで周りました。
天候や気分に応じて気まぐれにルートをバンバン変えちゃう作戦です。車とネットがあればできるスタイルですね。

旅のぼんやりした目論見

まあ、たまたまLCCの安いチケットをゲットしちゃったので目的ありきじゃないのですが。さすがに出発2日前くらいまで何もプランを練ってなかったので、出発前に「こんな感じの旅にしたいなー」という直観的な目論見をひねり出してみました。

  1. 北海道の大自然を見てみたい
  2. きれいな紅葉を見たい
  3. その土地のうまいものを食べたい
  4. アイヌ民族について知りたい
  5. なるべく多くの場所を訪れたい
  6. 移動費や宿泊代は極力抑えたい


かなーり大雑把な目標です。
温泉に入りたいとか人々と触れ合いたいとか、そういうのは今回なかったです。

レンタカー

レンタカードットコムでとにかく安く借りられるショップを探したところ、ワンズレンタカー新千歳空港店の「コンパクトカー・車種指定なし乗用1200cc~1500cc」というプラン(禁煙車、ETC付、オートマ)が一番格安でしたので、特に迷うことなく即決で申し込みました。
丸々7日間で基本料金+免責料金で合計20,500円という金額でした!1日計算で約3000円なのでかなりコスパは良いかと思います。
しかし後でネットでチェックしてみると、レビューサイトなどで散々な書かれようをしているレンタカー屋さんだと知りました。営業所や担当スタッフ、車両の状態によりけりだとは思うのですが、「整備不良」「サービスが最悪」「安かろう悪かろう」という言葉があちこちに・・・。
だ、だいじょうぶかいな・・・とガクブル状態でしたが、新千歳空港店ではそういった不安要素はそれほど感じられず結果的には満足の行くカーレンタルとなりました。
ちなみに用意された車はオレンジ色のトヨタ・ヴィッツ(=「ヴィチ子さん」と命名)で、とても綺麗で快適かつ4WD+スタッドレスタイヤだったので雪道も安心でした。たまたま運が良かっただけなのかしらん。

ヴィッツ

▲1週間の旅をともにしたヴィッツ・ヴィチ子さん。いい車です。

車にカーナビはついていたのですが、いつも使い慣れているGoogle Mapで全行程ナヴィゲーションしました。運転席のハンドルの横あたりにiPhoneを固定したかったのですが、滑り止めのゴムシートと養生テープを持参していたのでこれらを使ってうまいこと固定できました。
ドライブ中iPhoneの充電が切れそうになったら携帯バッテリーで充電。シガーソケットから充電できるアイテムもたくさんの種類が市販されているので、それを使っても良かったかも。

運転席にスマホ

▲スマホを滑らないようにダッシュボードに備え付ける方法。固定はしてないけどスマホが滑り落ちることはなかったです。

宿泊

毎日の宿は特にこだわりなく、これまた安く泊まれるところ、ということで「じゃらん」「hotels.com」などのサイト(iPhoneアプリも有り)で2日前あるいは前日とかに検索して予約しました。
だいたいツインかダブルルームで1泊5,000-6,000円(2人)という金額です。
直前予約のデメリットとしては、人気のある部屋や更に格安の部屋などは既に売り切れということが多かったですね。
1ヶ月位前に余裕を持って予約しておけば、もっとコスパの良い部屋に泊まれたかもしれません。
また、もっと暖かい季節であればキャンプ場を渡り歩くというのもオススメです。当初はそういう計画で行こうと思いましたが、10月の北海道で野外でキャンプはかなり無理があることがわかりました。(寒すぎるため)

AirBNBという選択もありましたが、価格と条件(場所や環境など)がそろっているところが意外と少なく、今回は利用しませんでした。

食事・カフェなど

海外を旅する時同様、Google大先生に大変お世話になりました
行く先々でおすすめのレストランやカフェを検索、レビューサイトやそのお店のWEBサイトをチェックして食べるところ・休むところなどを決めていました。
道案内は前述の通りGoogle Mapで。
Googleプレイスにビジネス情報を登録しているショップなどはMap上でお店の情報をチェックでき、これまた便利!Map上に掲載されているユーザーレビューと星の数も参考にして入る店を決めてました。

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▲iPhoneのGoogle Mapで旭川のラーメン屋を検索した結果。営業時間やレビューなどメチャ参考になります。

道央1週間のレンタカー旅のルート

「なるべく多くの場所を訪れたい」という目論見もあったので、違う町に移動しては宿泊、次の日も別の町へ・・・という毎日でした。

▲大雑把なルートをMAPで作ってみました。高速道路は今回利用してませんが、地図上で走っちゃってる場合があります。

エリアで言うと北海道の中央部、道央をざっと一回りした形になりますね。
以下、一日ごとの道程です!

1日目(10/19) 空港→千歳→洞爺湖→ニセコ

LCCの春秋航空日本を使って片道737円のフライトで北海道へやってきました。
新千歳空港には朝の9時前に到着し、そこからエアポート列車で二つ隣の駅、千歳へと移動。
駅から徒歩10分くらいのワンズレンタカーで車を借り、いざ出発!

初日はなんとなくニセコに宿を取ってみたので、ぼんやり西へルートを定めてのんびりとドライブを楽しみました。
この日は奇跡的な快晴となり、雲ひとつない青空!風もなく気温も高めで、まさに絶好のドライブ日和でした。

北海道の紅葉

▲何気なく立ち寄った河原で見た紅葉の景色にいきなりノックアウトされそうでした。

まずは支笏湖の湖畔を通り、洞爺湖へ向かいます。
洞爺湖は数年前にこの地でサミットが開かれて有名になりましたね。風光明媚という言葉が似合う素敵な場所でした。

洞爺湖

▲奇跡的な晴天で最高の景色です!

ランチは湖畔にあった定食屋さんでカツカレーとあんかけ焼きそばを頂きました。

レストハウス梓
レストハウス梓のランチ

▲チキンカツカレーとあんかけ焼きそば。焼きそばの皿がバカでかいのが特徴的でした。

湖から遠くに見える立派な山発見。それが有名な「羊蹄山」(別名:蝦夷富士)でした。せっかくなのでこの山がきれいに見える絶景スポットを探しながら車を走らせることにします。
北海道では行く先々で車を停められる駐車ゾーンみたいのがあり、好きな場所でストップさせて休むことができます。
間近に羊蹄山が望める広場のような場所を発見し、ここで小休止。雲ひとつない青空に生える羊蹄山、最高にグレートでした!

羊蹄山

▲青空に生える羊蹄山の雄姿。

その後宿泊先のあるニセコのスキー場へ。冬は大いに賑わうのですが、この時期は閑散としてます。
しかし泊まった宿ではほぼ満室とのこと。外国人の客がほとんどだそうです。
そういえばスキー場近辺のお店は英語表記が多く、まるで外国のどこかの街を歩いている気にさせてくれます。

2日目(10/20) ニセコ→小樽→札幌

前日の好天と打って変わって朝から雨模様。車移動なので気にせず行きましょう。
ニセコから北へルートを取り、まずは小樽を目指します。

北海道の紅葉の山と曇り空

▲相変わらずの美しい紅葉が続きますが、空はあいにくのグレーカラー。

小樽へ向けてニセコからの道中で天候が悪化し、雨がアラレに変わり、とうとう吹雪となってしまいました。
10月で雪が降るなんてまったく想定外だったのでかなりビビりましたが、車はしっかりスタッドレスを履いているし4WD車だったので安全運転で焦らず移動。

山道と霰

▲小樽へと続く山道で1㎝くらいの霰がドバーッと降ってきました。あっという間に道路がシャーベット状になってビビります。

小樽観光の定番はやはり運河だと思うのですが、この悪天候なので無理はせず、まずは落ち着いてごはんが食べられるところを探しました。
すると見つけたのが「菜はな」というギャラリーカフェ。
小樽の中心街からは少し離れた住宅街の中にある古民家を改装したお店です。
僕は野菜カレーを頂きましたが、とにかく玄米がもっちもちで、思わず笑みがこぼれてしまうおいしさでした。
このモチモチ感はひょっとして酵素玄米(炊き上げた玄米を保温しながら数日間置いたもの)かと思いましたが、そうではなく専用の圧力釜で2時間かけてじっくり炊いたものということです。
こんな店が近くにあったら間違いなく通ってしまいます。

菜はなの玄米・野菜カレー

▲小豆と一緒に炊かれた玄米がとにかくおすすめ!野菜もカレーも最高でした。

相変わらず天気は最悪で、小樽港に着いた頃は道路が雪で白く覆われるほどに。10月の北海道を完全にナメてました。
このまま小樽を素通りするのもアレなので、小樽市総合博物館の「運河館」を見学してきました。

小樽博物館 運河館

▲明治中期に建てられた旧小樽倉庫がそのまま博物館に!小樽市の歴史や自然環境など知ることができます。展示物の旧式オルガンもフリー演奏OK!

小樽博物館運河館駐車場

▲外に出たらこの有様!マジかよ!という天気でした。

天気は一向に回復しないまま、寒さに負けてさっさと札幌に抜けることにしました。

ホテルにチェックインしたあとは札幌の町に繰り出します。
ちなみに宿泊先の住所が「南三条」という通りに面しており、中島みゆきファンの妻は妙にうれしそうでした。

札幌で食べたかったのは本場のジンギスカン
まずは目的を定めず「狸小路商店街」のあたりをさまよいました。

狸小路

▲狸小路様々な飲食店などが軒を連ねる活気に満ちた商店街。中国人の団体客がたくさん横切りました。

歩きすぎておなかも減り、とにかくジンギスカンを食べようということで、有名な「だるま」の4.4店に狙いを定め行ってみましたが・・・
かなりの混みようで並んでいる人も結構いたためすぐに退散。食べるの好きだけど並ぶのは苦手。
Google Mapで近くを検索すると「夜空のジンギスカン」というオシャレなネーミングのお店があり、評判も良さそうなので行ってみました。
ビルの上階にあるお店でとてもキレイで落ち着いた雰囲気でした。

夜空のジンギスカン

▲肝心のラム肉も新鮮そのもので、やっぱり本場は違うなーと舌鼓を打ちまくってきました。

おなかいっぱいで夜空を見上げてのんびり帰ろうとしたら外は相変わらずの雪・・・

10月の札幌

▲10月20日の札幌の様子。関東の人間からすると信じられない天候です・・・

3日目(10/21) 札幌→砂川町→旭川

札幌を後にして一路旭川へ。あまりの寒さのためユニクロに寄ってダウンジャケットを買ってしまいました。まさか札幌で買うとは・・・。
心配していた雪も明け方には上がって、路面凍結などもなく快適ドライブとなりました。
お昼はどこか景色のいい静かなところを探し、見つけたのが砂川町の牧場地帯にあるリヴィスタというイタリアンレストラン。
付近一帯の牧場を運営する岩瀬牧場直営のレストランということで、搾りたてのミルクを使った料理や地元の自然食材を活かした料理などが食べられます。

砂川町 リヴィスタ

▲お店は絵に描いたような丘の上のログハウス。

トマトチーズパスタとシェフの気まぐれピザを注文。いやぁ、これはうまかったです。やっぱり水と牛乳が違うんですかね。

砂川町 リヴィスタのピザ

▲ピザは和風テイストでしたがチーズがとにかくおいしかったです。ピザ生地も絶品。もう一度食べたい!

ログハウスのリヴィスタを少し下ったところに岩瀬牧場があり、ここではソフトクリームを頂けます。

岩瀬牧場のアイス

▲搾りたてミルク+ゴマのダブルで。

岩瀬牧場 砂川町

▲牧場の周辺を少し散策。この景色、まさに北海道!デッカイドーという感じで癒されました。

さて、心身ともに満たされた後、引き続き旭川へ向けて車を走らせます。行け行けヴィチ子さん!
しかし北海道に来て温泉にまだ一回も浸かってないことに気づき、旭川へ行く前にどこか温泉に入ろうということになりました。
Google Mapで検索すると旭川の手前の妹背牛町(もせうしちょう)というところにペペルの湯という温泉施設がありまして、そこに寄ってみることにしました。
(ペペルとはアイヌ語の“PE”「水」と“PERU”「泉」を表す、ということです。)

妹背牛温泉ペペル(天然と呼べる温泉)

▲妹背牛町が運営する温泉ペペル。地元の人たちの憩いの場的な雰囲気で和みました。500円で温泉に入れるのもうれしいです。

夜になり、無事旭川に到着しホテルにチェックイン。
夜ご飯は旭川駅近くの居酒屋「焼き鳥八丁目」に行きました。
地元の人たちに人気の店だったようで予約をしないとすぐ入れないと言われました。しかし時間が早かったこともあり「1時間だけ&追加注文はナシ」ということで入れていただきました。飲みがメインじゃないので全然OKでございます!!

焼き鳥やおつまみメニューを頼み、生ビールと日本酒をひっかけましたよ。
ここの面白メニューが「ラーメンサラダ」。

これ↓
旭川焼き鳥八丁目 ラーメンサラダ

▲見た目普通のラーメンですが、スープはかなりとろみのある冷たい汁。ラーメンの下に生野菜が潜んでいて、確かに「サラダ」でした・・・。

お腹が満たされましたがもう少し何か食べたい・・・普段は小食を心がけてますが旅の最中は無礼講。
飲みの後のラーメンなんてかなり久しぶりです。

旭川ラーメンism

▲旭川ラーメンism (イズム) 。こぎれいな店内で濃厚な豚骨しおラーメンを頂きました。

4日目(10/22) 旭川→旭山動物園→富良野

旭川に来た一番の理由が旭山動物園
動物を檻の中に閉じ込めてただ鑑賞するだけじゃなくて、動物がどのような行動をするのかを展示、いわゆる「行動展示」を見せてくれる動物園として一躍有名になりましたね。
廃園寸前の動物園を思い切った改革で見事復活、全国区のメジャーな園に押し上げた元園長さんの話を以前にラジオ番組で聞いて感銘を受けました。
この北の大地に佇む動物園がどうしてこんなに人気があるのか実際見てみたく、ようやく訪れることができた次第です!

旭山動物園東門

▲朝9時半の開園直後に入園。土曜日ということもあり最初から混み合うかと思いきや、意外とすんなり入ることができました。

テナガザル、オランウータン、ペンギン、しろくま、アザラシと見て回り、確かに動物の動きがよく分かる工夫が随所に凝らしてありました。
アライグマや猿、鳥、そして蛇など(!)は、通路の頭上に動物の移動経路を作り上げて、そのダイナミックな見せ方に驚きました。「おしっこやウンチが落ちてくるので注意してね」という説明もあって来園者に対して過保護じゃないところも気に入りました。

旭山動物園の動物たち

動物の檻の前や通路上などいたるところに動物園のスタッフによる手書きの説明がかなり詳細に記載されており、これらをじっくり見ていたらとても1日じゃ回りきれないかと思うほどです。
でもその説明にいちいち愛を感じてしまうんですよねー。それぞれの動物の呼び名や生い立ち、その動物の生態や自然の中の役割、絶滅危惧種に対する人間への警告など。これらがほとんどすべて温かみのある手書きで書かれていることがとても印象的でした。

旭山動物園 カラス

▲人間の身近な動物であるカラスをあえて展示。その説明文にすら愛を感じます。

いつかまた違う季節にでも訪れてみたい場所だと確信。
北海道に旅行する人にも絶対おすすめしたい旭山動物園でした!

さて、動物園を後にしてお昼をとっくにすぎていたので近辺で昼食。
昨晩ラーメンを食べましたが、やっぱりもう一度旭川ラーメンを食べておきたい。
Google Mapで近辺を検索して見つけたお店

橙ヤ(だいだいや)本店
種類もいっぱいで何より「どれを食べてもおいしい」というレビューを見て迷わずここに決定。

とんこつベースの醤油ラーメンは濃厚な味わいでこれまた美味!
妻が注文した鳥つくねのラーメンがとにかく絶品でした。透明のスープが優しく深い味わいでゴクゴク飲める。ラーメンのスープを飲み干したのもかなり久しぶりな気がします。

橙ヤ本店の自家製鶏団子塩ラーメン

▲旭川橙ヤ本店の自家製鶏団子塩ラーメン。あっさりしたスープだけど深い味わい。これはまさしく絶品!

この日の宿は富良野に取っていましたので、ひたすら南下して周辺の美しい風景を堪能しました。
美瑛から富良野へ続くドライブルートはとにかく景色が秀逸。天気が残念ながら曇り空でしたが、それでも景色は雄大そのもの。これだけでも北海道に来た甲斐があるというものです。(ちなみにこの時のBGMはさだまさしの「北の国から」をヘビロテで。笑)

富良野の風景

▲これぞ富良野!という景色がどこまでも続きます。晴れていたらなお良かったんですが。

日も暮れかけた頃、一軒のカフェに到着。

カフェ Coffee&Bread en(えん)
森の中にある静かな温か味のあるカフェでした。
大きな窓から外を望める奥のカウンターでゆったりくつろいでしまいました。

富良野のカフェ coffee bread en

▲静かなBGMのかかる落ち着いた雰囲気のカフェ。窓の外に見える青いうす曇りの富良野もまた良し!

宿は富良野スキー場の近く。冬は相当賑わうんだろうなーという場所ですが10月のこの時期は外国人らしき旅行者がちらほらいる程度で静かでした。
夜ご飯は手作り異空間ベジタリアンカフェという異名を持つ「NAVO」というお店に行ってみました。
スキー場近くの宿から歩いて30分ちょっと。夜のウォーキングがてらテクテク町の方に下りていきました。
古民家風の家を改装してスタッフさんたちが自分たちで作り上げたカフェハウス。
まさに異空間といった感じで遊び心満載の不思議な空間が広がっていました。

富良野 NAVO

押し入れだったところを改造してハシゴやトンネルを作って秘密基地風になっていたり、屋根裏だったところが座椅子+カウンターの隠れスポットになっていたり、これは子供も喜びそうですが、大人もうっかりはしゃいでしまう楽しいカフェでした。
BGMにかかっていた音楽の話で店長さん(らしき人)とも会話しましたが、誰がスタッフで誰がお客さんなのか見分けがつきません!でも皆さん良い意味で子供のような大人ばかり。これまた近くにあったら通っちゃいそうなお店でした。

5日目(10/23) 富良野→栗山町→静内

この日の目的地は静内
新ひだか町の海と牧場が広がる文字通り静かな町なんですが、あまり観光的には有名じゃないです。
なぜこの場所を選んだかというと、バンド仲間で北海道出身のマリオさんの故郷が静内ということで以前から話をきいており、いつか行ってみたいなと思っていたから。
富良野からも車でそう遠くない距離だったので訪れてみることにしました。

まずは富良野を離れて西の山道へと入っていき、途中から南へ進路変更。

三段滝

▲途中の山道で立ち寄った三段滝。富良野からそれほど遠くない場所。水の流れと紅葉がとにかく美しかったです。

お昼は栗山町というところにある錦水庵というお蕎麦屋さん。
ここは「北の錦」で有名な小林酒造直営の手打ち蕎麦のお店です。
上質な日本酒を作る場所=水がきれいな場所=蕎麦もうまい、という構図になるのでしょうか。
昭和元年に建てられたという古民家を改装した慎ましやかな店内が落ち着けます。少し寒かったけど。
いろいろとメニューがありましたがここはやはりシンプルな盛り蕎麦で。コシがあってとてもおいしく頂きました。

栗山町 禁水案の蕎麦

▲錦水庵で頂いたシンプルなもりそばと温かい鶏蕎麦。

ここら辺一帯は小林酒造の敷地が広がっており、煉瓦造りの北の錦記念館や昭和雑貨の展示室の他、蔵元の生家が保存されて見学できたり、ちょっとしたレトロ気分を味わうことができます。
Mapでお蕎麦屋さんを検索して来たのに、思わぬ名所訪問ができてラッキーでした。

栗山町 小林酒造

▲小林酒造の敷地内。レトロな空間が広がっております。

引き続き南下していきます。
夕暮れ時、コーヒーブレイクをするためマリオさんに教えて貰ったオススメカフェに向かいました。
momo cafe」こちらマスコット的な猫がいるとのことでネコカフェとしても有名だそうです。
場所は厚真町の森の中。
しかし行ってみると、やっぱり人気のお店&日曜日ということで結構な混み具合。待ち時間が40分とのことで断念することにしました。
メルヘンチックな雰囲気漂うお店でした。人が少ない平日の午後とかに来てみたいですね。

厚真町 momo cafe

▲混みあっていたため入るのを断念したmomo cafe。メルヘンチックなたたずまいでした。ネコさんに会いたかったなー。

しかしその後、偶然通りかかった「勇輪 (ユウリン)」というカフェでゆっくり休むことができました。
白を基調としたカジュアルだけど落ち着いた雰囲気の店内。
サイクリストのためにバイクラックやシャワー室、更衣室も用意されているそうです。店名から想像できますが自転車乗りにも優しいお店なんですね。
コーヒーと自家製の惣菜パンを頂きました。ローストビーフパンとクリームパン。これまた絶品でございました!

カフェ勇輪

▲夏はサイクリストのよりどころになりそう。長距離ドライブで小休止したいときもこういうカフェはありがたいですね。

太平洋の海が望める日高エリアの国道を南東に進んでいくと、静内のある新ひだか町の手前に新冠という町があります。
そこには海を見渡せる丘の上に立つ温泉宿泊施設「レ・コードの湯」があります。立ち寄り湯も可能なのでひとっ風呂浴びに行きました。
レ・コードっていうとなんかフランス語か何かなのかと思いきや、近くにレコード博物館みたいのがあるらしく、それにちなんだネーミングなのだとか。
露天風呂は広々した丘と海に沈む夕日を眺められる最高の景色で、これまた癒され度半端なかったです。500円で入れるというのも魅力的ですね。

新冠町

▲新冠のあたりに来ますとこのような海と牧場のコラボレーションがあちこちで見られます。

さらに海岸沿いを走り、暗くなる頃にようやく静内に到着。
その名の通りほんとにひっそりとした静かな町です。
過疎化が進んでいるのか人口は減りつつあり、静内駅は現在列車が通っていないとのこと。バスが発着するので駅は開いているようですが列車はやってきません。

夜ご飯は何も目星つけてなかったので、適当に歩きながら探して「〇久瑠(まるくる)」という面白いネーミングの居酒屋さんに入りました。
おじさんが一人でやっているとてもアットホームなお店でした。
カウンターに座ってザンギ(鳥の唐揚げ)、やきうどん、お茶漬けなんかを頂きました。

ザンギ7個

▲ザンギが7個で600円。ビール&おつまみメニュー。たまにはこんなのもよいですね。

6日目(10/24) 静内→苫小牧→白老→登別

静内はこれといって見所はないのですが、せっかくなのでマリオさんが少年時代を過ごしたという地区を見にいきました。
海岸沿いの街から内陸に進んだところに桜並木で有名な場所があります。二十間道路の桜並木という場所ですが、満開の頃はさぞかし美しいことでしょう。葉っぱも散りきったこの時期は人気もなくひっそりしてました。

二十間道路の桜並木

この周辺には競走馬を育てる牧場がたくさんあって、容姿端麗なお馬さんたちを至る所で見ることができました。
雄大な北海道の大地を駆け回る駿馬たち。絵になりますなあ。
ただしこれらのお馬さんたちは見物用や乗馬用ではなくて馬主から預かって大切に育てている馬なので、遊びのつもりでも手を振って脅かしたりしてびっくりさせてはいけません。万一馬が暴れて怪我でもしたら一大事です。あくまで遠くから静かに眺める程度に!
(実は牧場の方にめっちゃ怒られました。反省・・・。)

新冠の駿馬たち

▲太古から人間の大事なパートナーでもあるお馬さんの目はとても優しい。びっくりさせてごめんね。

そういえば北海道に来てちゃんとした海鮮料理を食べてないということに気づき、この日のお昼は海の幸を食べようということになりました。
で、向かった先は苫小牧
学生の頃バイクで北海道を周遊した時、フェリーで降り立った場所が苫小牧でした。だからと言ってとりわけ懐かしさを感じるわけじゃないですが、なんとなく「北海道旅起点の町」というイメージが自分の中にあります。

苫小牧の海鮮料理で調べたら「喰い処 弐七 (にいなな)」というお店が評価高し!海辺のランチはここで決まりです。
苫小牧港のすぐ近くにあって、とれたて新鮮なお魚を頂けるとのことですが、値段も良心的で、気軽に北海道の海の幸が楽しめるお店です。

苫小牧 喰い処 弐七

▲サンマのフライ+刺身定食。小鉢セットがついて確か1200円。右は海鮮丼。これも小鉢が付いて同じような価格。味は文句なしにうまかったです。

北海道の海の幸を堪能して、次の目的地は白老町というところにあるアイヌ民族博物館
先住民であるアイヌの歴史や文化などを知りたくて、時間をとってゆっくり見てみたかったのです。それとアイヌの衣服や装飾品などに施される紋様デザインにも興味アリでした。

白老のアイヌ民族博物館は湖の周辺にかつてアイヌの集落があったことから通称ポロトコタン(アイヌ語で「大きな湖の集落」)と呼ばれ、今ではアイヌの生活様式や文化習慣などの調査・研究の場となっている場所です。

アイヌ民族博物館 ポロトコタン

▲チセと呼ばれるアイヌの家が立ち並び、この中で展示や実演などが行われます。

アイヌ民族博物館 ポロトコタン

▲アイヌの古式舞踊が披露されておりました。アイヌの伝統楽器の口琴(ムックリ)の演奏がすごかったです。

アイヌ民族博物館 ポロトコタン

▲博物館の中に展示されてあった紋様が施されたアイヌの衣服。この柄がなぜかグッときます。

アイヌ民族博物館 ポロトコタン

▲夕暮れのポロトコタン。静かでピリッとした空気が漂います。昔この地でアイヌの人たちが生活をしていたんだと想像しながらしばし妄想に耽りました。

世界には先住民族、少数民族などと呼ばれる人たちが多く存在しますが、時代の流れとともにその数は減りつつあります。
アイヌ民族をはじめ、そういった様々な民族共生の象徴となる空間を2020年までに開設するためプロジェクトが進行中とのこと。
ルイカ・プロジェクト

「アイヌ民族について知りたい」という一つの目論見をうっすらとですが遂行して、この日の宿に向かいます。
場所は登別温泉から近い静かな山の中にある温泉宿、「旅館 四季」。
前日にネットで見つけ予約していきました。
登別の山から湧き出た温泉に24時間入れるひなびた旅館です。

登別 旅館四季

▲夜は部屋で夕食の宴。魚介のお鍋がおいしかったです。少し古いけど趣のある旅館でした。(部屋がタバコ臭かったけど・・)

温泉は硫黄の香りが漂う白濁したなめらかなお湯でした。
ちなみにネットでは奥の方で男女の湯がつながっていて半混浴という情報がありましたが、先だっての台風で壁自体が倒壊して新しく壁を作り直したそうです。その際に男女の湯を完全に仕切って半混浴じゃなくなりました。

7日目(10/25) 登別→室蘭→千歳

旅館のおいしい朝食を頂き、身支度をして出発。
この日は夜のうちに千歳に戻ってレンタカーを返さなくてはいけませんが、やっぱりノープラン。

旅館四季のわんこ

▲旅館四季の看板犬。足を怪我しているのでヨタヨタ歩きでしたがちゃんとお見送りしてくれました。かわぇぇ

さあどうしようかということでとりあえず登別にある倶多楽湖(くったらこ)という湖に行ってみることにしました。
MAPで見ると妙にまん丸な湖があり気になっていたところです。

調べてみるとこの倶多楽湖は日本で一番丸い湖で、流出・流入する川もないため水が非常にきれいで透明度も抜群なのだと。

宿を後にして車で山道を登っていくと幾つか展望ポイントがあり、白い煙を吹く荒涼とした山を眺められました。硫黄の香りが漂い、まさに温泉地という地形です。

登別の山側

さらに車で15分くらい進むと倶多楽湖の湖畔に出ました。駐車スペースに車を止めて湖に下りてみると、なるほど水が透明だ!
岸からは湖が丸いのかどうかわかりません。

くったら湖の湖畔

▲倶多楽湖の畔にて。写真じゃわかりづらいけど、水はかなり透明度高し。

登別から苫小牧に戻ろうとしたけど、それだと時間を持て余しそうだったので、急遽予定を変えて南西にある室蘭へ向かいました。
室蘭には何があるのか。調べたところ地形が独特で奇岩を形成した絶景を見られる場所があるという。

向かった先はトッカリショという浜辺。周辺が崖のようになっていてなんとも珍しい地形です。
Google先生に導かれ、やってきたトッカリショ。室蘭の奇勝として有名。

英南部のセブンシスターズを思い出させる切り立った崖が続く地形は確かに絶景。こんな場所が日本にもあったのかというほど圧倒される景観が目の前に広がります。

室蘭 トッカリショ

▲室蘭の奇勝 トッカリショ。展望スポットからの眺め。

崖の上は展望ポイントになっており何組かの見物者がいましたが、崖下に続く細い道があり車で下りられそうなので行ってみました。
ちょうど晴れ間が広がり風もなく、海辺で過ごすには絶好のタイミングです。

海への小道は途中で行き止まりになったのでそこから歩いて砂浜の方へ。
砂浜は台風の影響なのかゴミがかなり散乱してたけど、海は静寂が漂い透明な水が小さな波の寄せ返しを繰り返してます。
そして周りを見渡すと不思議なフォルムの岩肌が列をなしてたたずんでます。

トッカリショ 浜辺から

ここはまるで別世界。
僕らの他には誰もいない砂浜。ふと日本じゃないどこか世界の果てにいるような錯覚を感じました。

しばらくこのトッカリショの浜でボーッとしてましたが、ふと上空を見ると太陽が何やらおかしなことになってます。
虹? いや雲なのか?
太陽の周りを取り囲むように謎のリングが空に浮かび、さらに別のリングが太陽を支点とした不思議な輪を形成してました。

トッカリショで見た不思議現象

▲トッカリショで遭遇した不思議現象。なんなんすか、これ?

なんなんだこりゃ?超常現象??
説明がつかないので写真と動画を撮りまくりました。これはいったいなんという現象なんでしょうね?

室蘭トッカリショで見た不思議な虹と雲のリング

不思議な場所で不思議な現象に遭遇し、すっかり意識は別世界に飛んでしまいましたが、北海道の旅はもう少し続く。

続いて向かったのは地球岬。トッカリショから車で5分くらいの場所にある灯台のある岬です。
地球岬とは思い切った名前だとおもいきや、アイヌ語の「ポロ・チケプ(親である・断崖)」という語が転化した言葉なのだと。

ここはトッカリショと比べてやや観光地風で、お土産屋など幾つかの売店があったり立派な展望台(行った時は工事で閉鎖中)やトイレが備え付けてありました。
景色はこちらも素晴らしかったですが、やはりトッカリショのインパクトには劣るかなという印象でした。

室蘭 地球岬

▲地球岬の灯台。さきほどの虹の名残がまだ見えます。(ちょっと画像修正。)

室蘭の海辺で思いがけなくゆっくりしてしまい、昼を過ぎてしまったのでランチへGO!
検索すると室蘭の名物料理は「カレーラーメン」らしい。ラーメンの汁がカレーになっている。ありそうでなかった発想ですな。
室蘭中心地からすこ離れた鷲別というエリアに人気の店があるらしく行ってみました。

ふじ亭
ラーメンや定食などのメニューが豊富な大衆食堂。
昼をとっくに過ぎていたのに、店に入ってみるとものすごい混雑ぶりで人気っぷりがよくわかります。

ここは迷わずご当地カレーラーメンを注文。

うん、普通においしい。とろみとコクのある日本人のカレー。そしてみんな大好きラーメン。
細かいことは抜きにして、日本人の二大好物を掛け合わせたファンタスティックなコラボレーションが室蘭で実現していました。

室蘭ふじ亭のカレーラーメン

室蘭を後にして千歳に戻ります。
今回のレンタカー旅では一度も有料の高速道路は使わなかったけど、縦隊などもほとんどないため下道移動で十分でした。
室蘭から千歳へも2時間ほどで到着。(苫小牧は通らず途中で支笏湖方面へ北上するルートでした。)

宿にチェックインして、レンタカーを返却。ヴィチ子さん、1週間ありがとう!!

そのまま夜の街をうろつき、お腹が減ったので食べるところを探します。
ちょっとご馳走が続いたので質素にしようかと思ったのですが、結局行ったのが焼肉屋さん。
最後にもう一度ジンギスカンを食べたいという妻のご要望です。

炭火焼肉ダイニング南大門

千歳 南大門

▲ジンギスカンではなく、いわゆる炭火焼肉でしたがラムやマトンは新鮮で臭みがなくておいしかったです!

8日目(10/26) 千歳→空港

北海道の旅最終日、千歳で泊まった宿は「Khaosan Chitose Family Hostel(カオサン千歳ファミリーホステル)」。
カオサンといえばタイ・バンコクのバックパッカーの聖地と呼ばれる場所。その名を冠した宿ということで、まさしくバックパッカーの願望が形となったようなスマートなホステルでした。

カオサングループ
東京を始め、関西や金沢など、日本国内各地にタイプ別のゲストハウスを展開しているアジア最大級のホステルチェーン。
以前はこの手のゲストハウスは日本ではあまり見られなかったけど、外国人旅行者が増えている昨今、ニーズがあるんでしょうね。
機会があれば他の町のカオサンに行ってみたい!

カオサン千歳のラウンジ、キッチン

▲カオサン千歳ファミリーホステルのラウンジとキッチン。旅人のニーズにちゃんと答えている形。さりげないコンセントとか、WIFI完備とか、ノマドワーカーにもうれしいですね。

さて、1週間の北海道旅もついに最終日。
朝9:40の飛行機だったので空港には8時くらいまでには行っておきたいところです。

早起きして朝の千歳を散歩。
近くに青葉公園があり、散策してきました。
改めて紅葉の鮮やかさにうっとりしてしまう7時でした。

千歳 青葉公園の紅葉

来た時と同じようにエアポート列車に乗り新千歳空港へ。
午前中の同じ時間帯はLCCのディパーチャーが重なるためかなり混雑しておりました。
国内線だからと余裕こいてゆっくりしてたら危ないところでした。国際・国内ともに時間に余裕をもってエアポート滞在を楽しみたいところです。

今回のケセラセラ

1週間の旅日記を一つの記事にまとめるのはちょっと無理があったかなという気がしないでもないですが、ざっとこんな具合で10月の北海道を楽しんできました。
ダラダラ長々と書きましたが、一言で言うと

10月の北海道は最高!超オススメ!

紅葉がきれいだし、どこ行ってもそれほど混雑してない、ってところがポイントです。
ほぼノープランで始まった旅も、スマホとグーグル先生のおかげで終わってみればかなり充実した1週間となりました。
日本でもこういう気楽な旅が出来る時代になったんだなーと、斜め上の感慨深さがありました。

ぷらりケセラセラな国内旅北海道編。
また違う季節にも訪れてみたいなーと思います。