中国ってどんなところ?10日間中国雲南省を旅して分かった7つのこと

10月下旬から11月初旬にかけて中国とベトナムを旅してきました。
これまで台湾や香港、上海などには行ったことあるものの、中国内陸部をちゃんと旅したのは初めてで、出発する前は中国っていったいどんなところなんだろう?変なウワサもあるしちょっと心配だ・・・と、これまでの旅とは違うザワツキ感がありました。

ところが実際行ってみて当初のイメージとはだいぶ変わってきたことが多く、自分の中で中国という国の印象がだいぶ変化しました。
今回はその辺のことについて触れたいと思います。

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事前に思い描いていた中国のイメージ

中国に対してだいたいこんなことを思い浮かべてました。

  1. 大気汚染がひどい
  2. 道がゴミだらけ
  3. マナーが悪い
  4. 英語が通じない
  5. 反日主義
  6. 食品の安全性に疑問
  7. 接客対応が悪い
  8. 爆買い

こんなところでしょうか。他にもいろいろあるかもしれないけど、とりあえずこれらのことを振り返ってみます。

今回10日間ほど雲南省を旅して感じた率直な印象

上で挙げた事柄を照らし合わせて見ます。あくまでも個人的な感想です!

◯・・・その通りだったと思う
△・・・必ずしもそうではないと思う
×・・・全くそんなことはないと思う

1)大気汚染がひどい・・・△

今回訪れた重慶と昆明、さらに雲南省のいくつかの町ではそれほど大気汚染がひどいとは思いませんでした。
大都市と位置付けられる重慶では少し空気が淀んでるかなーと思いましたが、日本の都会でも同じくらいじゃないかな。
あくまで個人的な感想です。

バイクがほとんど電動バイク

これ途中から気づいたのですが、走ってるバイクがほとんど電動バイクなんですよね。つまり排気ガスが出ない。
音もせず近づいてくるので気付かず、よくぶつかりそうになりました。
しかし空気を汚さないので非常に良い対策だと思います。この部分では中国かなり進んでます。

中国のバイクは電動が多い

▲バイクはほとんど電動。なので音も静かだし空気を汚さない。

2)道がゴミだらけ・・・×

どの街に行っても道はよく掃除されてとてもきれいでした。
中国の後にベトナムに行ったのですが、その違いが顕著で、ああ中国ってきれいだったんだなーと改めて感じたものです。

中国の街はきれい

▲昆明の街。道路にゴミが一つも落ちてない。他の街に行ってもだいたい同じで掃除がよく行き届いているのが意外だった。

3)マナーが悪い・・・◯

これは噂通りかも・・・。

喫煙

まずタバコがひどい。どこへ行ってもタバコの受動喫煙に悩まされました。街中や公園での歩きタバコ、飲食店、バスターミナル、高速のパーキングエリア、列車駅など、日本では最近規制がきびしくなった公共エリアでさえもお構いなしに喫煙しています。

長距離列車に乗ったときも客車は一応禁煙なのですが、連結部分のエリアは喫煙可能で灰皿も置いてあります。常にタバコの煙が漂って来て分煙の意味はほぼなし。(そもそも分煙という意識がない?)
さらに、列車を降りようとした人が我慢できずに客車で吸い始めるも誰も注意せず。車内販売のスタッフも注意するどころか賑やかにそのタバコ男性と談笑する始末。まったく喫煙が悪いことだという意識がないみたいに感じました。

一番ひどかったのは、昆明からベトナム国境の河口へ移動する際に乗った夜行バスでのこと。
車内はもちろん禁煙でしたが、なんと運転手がヘビースモーカーで夜通しタバコを吸ってたのでした。
タバコを吸う前に窓を開けるみたいで、風が吹き込んで来ます。その後に副流煙が漂ってくるので、それが気になってしばらく寝られませんでした。

他の地域ではどうなのか知りませんが、少なくとも今回旅した重慶と雲南省などでは喫煙マナーは最悪でした。

世界の国々に比べて、日本の喫煙マナーはなっとらんという話をたまに聞きますが、統計や上辺だけのリサーチではわからない、現地に行かないとわからないことも多いと思いますよ。

列車内でタバコを吸う人

▲ノースモーキングの車両でタバコを吸う男性。自分の子供や列車職員の前で堂々と。しかし誰も注意する人などなし。

ちなみにタバコを吸うのは男性がほとんどで、女性が吸ってるのはあまり見かけませんでした。

痰を吐く

去年ミャンマー行ったときもひどかったですが、中国はそれ以上かも。場所を問わずやたらめったら痰を吐きます
道端では当たり前、列車のホームやバスの中から外へ、など。室内などでもゴミ箱があればその中に「カーッッペッ!」とやってました。
これも男性がほとんどですが、おばさんや小さい子供、若い女性までもが目の前で痰を吐くのにはかなり引きました。
まあ生理現象なのでしかたないですけどね。

中国の高速パーキング

▲高速道路のパーキングエリアにて。みんなタバコを吸っては痰を吐いていた。

公共エリアで大声で騒ぐ

列車やバスの中での大声での電話などは当たり前。大人数で大声で騒ぐのも場所を問わずよく見かけました。
迷惑になるから小声で話そう、なんて意識はカケラもない感じ。

でも周りの人も他人が大声で喋ろうが騒ごうが気にしないのが逆に興味深かったです。
日本では周囲の空気を読んで自分を抑え込みすぎる傾向がありますよね。中国はまったくその逆で、何をしてても放っとかれる感じ。慣れてくるとそれが妙に心地よくなってくるから不思議です。日本でのある意味「監視社会」に疲れてるのかもしれません。

中国の列車車内で電話

▲電車の中でも大声で電話する。しかもハンズフリーなので相手の声まで聞こえる。それでも周りはまったく意に介さない感じ。中国ではこういう光景は日常。

4)英語が通じない・・・◯

99%といってもいいくらい英語は通じません。外国人が多く泊まる宿などでたまに通じる程度(バックパッカーが多い宿は流暢に喋る中国人もいました。)
日本では一応英語教育はなされてるので、例えば「Ticket」とか「Bus」とか「Food」などの簡単な単語は誰でも分かるかと思います。
しかし中国ではそんな単語すらまったく通じず、苦労したことも多々あり。
中国では、当たり前ですが中国語が話せないとまったく話にならないということが身にしみて分かりました。

5)反日主義 ・・・×

何年か前に報道で反日デモが中国各地で巻き起こり、日本人が現地にいるのは危険、なんていうニュースがありました。
そんな状況を見て「中国は危険なところだ、行ったら何をされるか分からない」というウワサが立ったこともありましたっけ。
実際現地に行ってみるとまったくそんなことはなく、街の人もお店の人も自分が日本人だと分かっても敵意を剥き出しにするなんてことなどなく、普通に接してくれました。
日本での過剰な報道を鵜呑みにして、それが中国全体を映し出していると考えるのは余りに浅はかです。

重慶 解放碑

▲かつて日本軍による空襲の被害に遭ったという重慶の町。日本が戦争に負けて中国が解放された時の記念として建てられた「解放碑」の広場では人々が夕涼みをして、とても和やかな雰囲気だった。

政治や国家的には反日感情があるのかもしれないけど、普通に暮らしている町の人まで深くそういう感情が浸透している雰囲気はなかったです。

6)食品の安全性に疑問・・・△

これも日本での報道であまりいいイメージがない事柄です。床に落ちた食材をそのまま使ったり、腐りかけた野菜を不衛生な状態で料理に使ったり、添加物による健康被害があったり・・・。
実際今回の旅行で食べたものは、まあ油っこい料理が多かったですが、それでお腹を壊したり気分が悪くなったりするようなことは一度もありませんでした。
市場などで売られている食肉や魚などの状態は決して良いとは言えないけど、それは東南アジアの他の国々でも同じこと。中国だけがとりわけ劣悪とは思えません。むしろ中国の方がそういった国々に比べてまだまともだというのが個人的な印象です。

中国の高速パーキングのフードコート

▲盛り方は雑だったけど衛生面では気をつけてるんじゃないかと思った高速パーキングのフードコート。

7)接客対応が悪い・・・△

中国ってお店にしても駅の窓口にしても冷たい態度を取られて、言葉が分からないとなると「没有(メイヨー)」(Nothing!)と突っぱねられる・・・なんていうことを耳にしておりました。
確かに冷たい態度を取られた時もありましたが、それは中国に限ったことじゃなくて、海外を旅していればどこでもあること。これに関しても特別中国がヒドイという風に感じなかったなー。
むしろ親切に対応してくれたり、笑顔で助けてくれたりしたこともあって、自分の中では中国のイメージが変わりました。

中国の銀行

▲中国の銀行で両替するところ。とても丁寧に対応してくれた。

番外)爆買い・・・?

日本に来る中国人のイメージと言えば「爆買い」。
では現地の普通の中国人の皆さんも普段から爆買い傾向なんだろうか?
そんな疑問を少し抱きながら街を歩きましたが、ものすごい荷物を買い込んで歩くような人は見かけず、かと言って大量にモノを買わないのか、というのも一概にいえない。
日本でもそうだけど、これは買い物客個人個人の差であって一言では片付けられない事ですな。
ちゃんと検証したわけじゃないので、よく分かりません。

今回のケセラセラ

以上、中国を初めて旅した時に感じた、あくまでも個人的な感想です。
実際のところどうなのか、これは現地に行って肌で感じないと分からないことばかりです。
ニュース報道だけで一つの国のイメージを形成しちゃうのはある意味危険だしもったいないこと。
実際行ってみて分かることがたくさんあります。

そういう意味では今回実際に旅してみて、中国という国のイメージがだいぶ変わったのが大きな収穫でした。