タクシーより安くて確実!インドでUBERを利用してみた

UBERというサービスがあるのは知ってたけど、今回旅行中のインドで初めて利用してみました。
実際使ってみると超便利!今までタクシーやオートリキシャーのドライバーと値段交渉して行き先を告げるのがめっちゃ億劫だったのが一気に解消!
今回はインドでのUBERの使い方、注意点などを書いていきたいと思います。(2017年2月現在)
UBER(ウーバー)とは?
アメリカ・シリコンバレーの企業が始めたモバイルアプリを使ったいわゆる「配車サービス」ですが、一般のタクシーと大きく違うところは車を運転するドライバーがまったくの個人だということ。どこかのタクシー会社に属しているわけでもなく、ネット上のUberに登録しているドライバーが自由にタクシー業を始められます。
自分の車を使ってタクシードライバーとなり、乗りたい人を行きたいところまで乗せる。
タクシーで移動したい個人のニーズ(需要)と客待ちする個人ドライバー(供給)をスマートに結びつける画期的なマッチングサービスと言えます。
UBERを利用するのに必要はモノとは?
スマートフォンのUBERアプリと携帯番号を利用して登録するので、現地のSIMカードが入ったスマホは必須アイテムとなります。
僕は今回日本で使っていたSIMフリーのiPhone6にインドのSIMカードを入れて通話・SMS・インターネットを自由に使えるようにしておりました。インド国内で有効の電話番号も登録されています。
インドでのSIMカード利用法はこちら↓
僕がインドでUBERを利用することになったきっかけ
ウダイプルの空港から22km先の市街地へ行くにはタクシーで500ルピーもかかってしまいます。相場で価格が決まっているそうです。
ところが事前にホテルからメールが来ており、そこに「UBERだと300ルピーくらいです」とか書いてありました。
え!それならこのUBERとやらを使わない手はないじゃないか!
ということで、その場でUBERアプリをダウンロードし速攻で登録完了。
早速空港の外に出て恐る恐る使ってみたわけです。
UBER(インドではウーベルと発音)の使い方
UBERのアプリを開き、行きたい場所を入力し検索します。
すると、その場所までのだいたいの順路と時間が示され、同時に金額が表示されます。
▲チェンナイで利用した時の例。uberGOで64ルピー。他にuberPOOL(乗り合い制)とX(タクシーの配車)があるが、今回のインド旅では使わず。
ピックアップの場所をマップ上で指定
こちらの位置情報がGPSでドライバーにもわかるようになっていますが、完全に正確というわけじゃないので、ピックアップしてもらう場所をわかりやすいところにピンドロップして指定します。
例えば、建物の中にいる時は建物の外の道路沿いにピンドロップするなど。
▲黒いピンをMAP上でズラして乗車位置を確定する。
周辺のUBERドライバーにリクエスト発信
順路・金額・ピックアップ場所すべてOKであれば「依頼する(Request)」ボタンを押します。
周辺にいるUBERドライバーのGPSをキャッチし、マップ上に車のアイコンで表示されます。都市部の駅や空港周辺なんかは待機しているUBERも多いため車アイコンがいっぱいウロウロしててなんだか昔のゲームみたいで微笑ましいです。
▲これはウダイプルで使った時のキャプチャ。観光が盛んなウダイプルでは結構な数のUBERがウロウロしてた。
▲リクエストすると、まるでレーダーのようなモーションが。周辺のUBERをキャッチする。
周辺のUBERのうちの誰かがリクエストに応じてこちらのいる場所に向かってくれます。
▲向かってくれてる間はこんな表示になり安心感がある。
リクエストに応えたドライバーの車種などの情報が明確
リクエストに応じたUBERドライバーの情報が画面の下に表示されます。
ドライバーの顔写真、名前、評価、車種などがとても分かりやすく表示されるので非常に安心感があります。
▲ドライバーの顔写真、車種などが表示される。(ウダイプルにて)
また、ドライバーのGPSを感知してMAP上のどのあたりにいるのかも一目瞭然。こちらのピンドロップした場所までの予想到達時間も表示してくれるという親切ぶり。
すぐに移動を開始してくれるドライバーもいますが、なんだかモゴモゴしてなかなか動いてくれないドライバーもいます。
ドライバーから電話が来る(ことがある)
こちらの電話番号が登録してあるのでドライバーから直接電話がかかってくることもあります。
ピンドロップで場所を指定しているのだから電話せずにさっさとこちらに向かってくればいいのにと思っちゃいますが、例えば車が進入できない、あるいは進入しづらい場所が指定されている場合は、別の場所に移動してもらうようにドライバーから「逆指定」されることもあります。
今回ウダイプルの空港でロストバゲッジの荷物を取りに行った時、出発ロビーの方でピックアップしてもらおうと思ったのですが車は簡単に入ることができないみたいで、到着ロビーの方に移動してくれないか?と電話がかかってきました。
また、アーメダバードでは車通りの多い大通りで待っていたところ、反対車線から向かって来たUBER車がUターンするのが大変なので反対車線に移動してくれないか?との連絡もあったり。
こんな具合に、信号も少なく交通状況がグッチャグチャのインドでは素直にドライバーの指示に従った方が早く乗車できる場合があります。
ただし電話に出るのが嫌だったら着信無視してそのままにしておくと、少し時間がかかるかもしれないけど結局なんとかしてたどり着いてくれます。この辺りも、とてもインドらしいですね。
乗車できたらもう安心!黙ってても目的地まで連れて行ってくれる。ただし・・・
ドライバーさんにピックアップしてもらった時点から「乗車」がスタート。
アプリの画面を見るとちゃんと「乗車中」(スマホの言語設定を英語にしてる場合は「On Road」)と表示されています。
目的地までのおおよそのルートや時間が常時わかるようになっております。
▲目的地までのルートがアプリ上に表示され、非常に安心。
インドのドライバーさんは主にGoogle Mapのナビを見ながらたまに抜け道を通ったりと、臨機応変に目的地まで突き進んでくれます。
▲スマホの充電が切れそうだと嘆いていたドライバー。
通常は指定した目的地まで運んでくれますが、たまーに「ここから先は歩いて行ってくれないか?」とか言われることもあります。
ウダイプルで利用した時は、街の中心地がかなり細く入り組んだ地形なので、車で行けないこともないけど歩いた方が早いという場合もあります。
そんな時はドライバーさんの提案に従って素直に歩いた方がいいでしょう。
目的地まで到着したら「乗車」が終了。レシートがすぐにメールで届く
無事に目的地まで到着したらドライバーさんが「OK?」とか聞いてくるので問題なければ「OK!サンキュー」とか言ってそのまま車を降ります。
すべてオンラインでのクレジットカード決済となるため、通常のタクシーみたいに面倒臭い金銭のやりとりはありません。
降車して少ししたら登録しているメールアドレスにレシートが届きます。
▲乗車から降車までの住所とルート、時間までも明確に表示されており、極めて明朗会計。
インドでUBERを使うときの注意点
何かと便利なUBERですが、気をつけるべきこと、インドならではの注意点などもあります。
まったく英語がしゃべれないドライバーがいる。
UBERに登録しているドライバーは審査か何かがあっててっきり英語がそこそこ話せるのだと思っておりましたが、必ずしもそうとは限りません。
プネーの駅前からバススタンドまで行こうとUBERリクエストをしたらドライバーからすかさず電話がかかってきました。駅前はゴチャゴチャしてるので分かりやすいところに行ってくれと言われるのかと思ったら、オールヒンディー・ノーイングリッシュ!参りました。
もう何言ってるのかさっぱり分からんのでリクエストをキャンセルして再び別のUBERをリクエスト。するとまたしてもノーイングリッシュのドライバー!どうなってるんだ!?
らちがあかないのでこれまたキャンセル。そして三度目の正直と新たにリクエストしたら、まさかのヒンドゥー語!3回連続で英語が話せないドライバーにあたってしまい、必ず電話がかかってくるのはいいけどまったく喋ってることがわからない。
しかし3度目のドライバーはたまに「ホテル」「マネージャー」とかいう単語が出て来たので、近くのホテルのマネージャーとかに変わってくれと言ってるのがなんとなく分かりました。
そうです、こういう場合は英語の分かりそうなホテルの人に代わってもらい、そのホテルまでドライバーに来てもらうのが得策です。
▲陽気に英語で話しかけてくれるドライバーもいるが、必ずしもそうとは限らない。
リクエストしてから5分経過してキャンセルするとキャンセル料が発生する
これはインドに限らない話ですが、UBERは配車リクエスト後に何か問題があれば依頼をキャンセルすることができます。
ただしドライバーがリクエストに応えた後5分経過するとキャンセル料が発生してしまいます。
上記の通り、英語がまったく喋れないドライバーに当たってしまったためワケが分からず2回連続でキャンセルしてしまったのですが、その時はキャンセル料が発生するなんて知りませんでした。
キャンセル後、しばらくたってからこんなメールが届いてキャンセル料が発生してしまったことに気づきました。
▲キャンセル料発生のお知らせメール。リクエスト受信した時間とキャンセルした時間が明記。この場合9分経過していたのでキャンセル料が発生。
5分経ってしまったらドライバーがヒンドゥー語オンリーでもビビらず焦らず、なんとか対応するべし。
下手に電話に出てヒンドゥー語で喋られるよりは、時間に余裕があれば電話に出ずにじっと指定した場所で待機するのが得策かもしれません。
電波状況が悪いとMAPがうまく表示されない。
インドでは3G回線はもとより、場所によっては4Gの高速インターネットも可能です。
だけど都市部などでは高速につながったと思ったら急に鈍くなったり、回線状況が不安定な場合があります。
先日バンガロールでUBERを使おうとしたら、どうにも電波状況が不安定で画面上に地図がなかなか表示されませんでした。
だけど車アイコンはちゃんと表示されており、リクエスト後にこちらにちゃんと向かってきてくれるのが分かりました。
▲電波状況が悪いとMAPがちゃんと表示されないが車アイコンはちゃんと動いている。
アイコンが離れた場所にあるかと思ったら既にドライバーさんが目の前に到着していた、なんてこともありました。
インドのUBERはボロボロ&危険運転が多いが仕方ない
UBERは乗車後にドライバーを評価する仕組みがあります。
星5つの評価で5つ星をつけるとそれに対しての理由を問われます。
「最高のサービス」「車内の会話」「熟知した道案内」などの項目から選んで送信することができます。
逆に星4つ以下にすると問題点を選択するよう求められます。
▲降車したあとすぐにこういう画面になり、ドライバーを評価することができる。
▲星5つの場合(左)は良かった理由、4以下の場合(右)は問題点を指摘することができる。
また過去に利用したUBERのドライバーと車両のフィードバックを出せる仕組みも整っています。
「安全性に問題のある、注意力に欠ける運転についての報告」
「車両品質について」
こんな項目もありますが、はっきり言ってインドではこれらを完璧に求めることはほぼ不可能なんじゃないかと思います。
車はオンボロの場合が多いし運転も超スリリングで危険そのもの。でもインドではこれが普通です。
日本のように「どこも壊れていない美しく掃除の行き届いた車」「歩行者優先の思いやりのあるドライバー」などと比べたら星1つか2つくらいつけたくもなります。
しかし「ここはインドなんだ」ということを意識して、滞りなく目的地まで連れて言ってもらったらそれでもう星5つでいいんじゃないでしょうか?
噂によると星が平均4以下になるとUBERライセンスが剥奪されるという話もあります。
インドのUBERドライバーに日本並みのサービスを求めるのはナンセンス。インドクオリティーでランク付けしてあげるのがベターかと思いますよ。
▲バンガロールでは日本車のきれいな車が来たけど、車内は掃除が行き届いてるわけではなく、ドライバーも結構危ない運転だった。でもこれがインドクオリティだから仕方ない。
インドはUBER利用価値大。しかしまったく走ってない町も
今回ウダイプル、アーメダバード、ムンバイ、プネー、バンガロールなどツーリストも多い都市でUberを利用し、「インドってUBER天国だなー」と感心してました。どの町でもUBERは利用価値大だなーと思っていたら南インドのティルバンナマライでは一台も走っておりませんでした。
▲小規模な都市や田舎など、UBER?何それ?みたいな町もある。
そんな時は従来のようにオートリキシャーを使うしかないですね。
今回のケセラセラ
今までインドでタクシーやオートリキシャーを使う時は、高い金額をふっかけられたり、違う場所に連れて行かれたり、降りるときに言い値と違う額を請求されたり、ほんとにいい印象がまったくありませんでした。
値段が高いのはいいんです。距離に応じて適正な額であれば。
何が嫌って「ふっかけられてるんじゃないか」という猜疑心が湧いてしまうところ。値段交渉で希望する額に下がらなかった時は「負けた。」という変にマイナスな感情が湧いてしまいそれがストレスとなります。まあ額にしたら数十円〜数百円程度の差なんですけどね。
そんなやりとりさえも楽しんじゃえばいいんですけど、何せ疲れる・・・。
UBERではそんなストレスや疲弊とも完全にオサラバです♪
適正な価格が明示され、ドライバーとの無駄なやりとりも皆無。まるで友人の車が迎えにきてくれたように気持ちよく目的地へ導いてくれます。
日本ではタクシー業界の反発や法規制的に難しく全然普及してないですが、解放的なインドではもはや立派な移動手段の一つとなっています。
インドならではの問題もいろいろありますが、うまく使いこなせば非常に利用価値があるUBER。
アプリも常にアップデートしおり今後ますますサービスが充実していくと思います。
これからインド旅行を考えている方は、気軽にスマートにUBERライフを楽しんでみてはいかがでしょうか?
ディスカッション
コメント一覧
詳細な情報をありがとうございます。トライする勇気が沸いてきました。
コメントありがとうございます!お役に立ててうれしいです!