波しぶきで決めポーズするインド人が見たければムンバイのハジアリ廟に行け
思い出しインド日記続行中です。
今回のインド旅では初めてムンバイを訪れました。
しかし特に予定なし。どこかおもしろいところはないかと探したところ、「海に浮かぶモスク」というのがある、という情報をキャッチ。
正確にはモスクというより廟(霊をまつる建物)ということだけど・・・
いったいどんな場所なんだ?
ムンバイの見どころスポットの一つ「ハジアリ霊廟」とは?
ハジ・アリとは15世紀に実在していた中央アジア出身のイスラム聖人の名前だそうで、世界中を旅する富豪でもあったそうな。
聖人と言われるゆえんにこんな逸話があります。
「空っぽの壺を抱いて道端で泣いている女性がいたので、ハジ・アリさんがどうしたのか?と尋ねたところ、大切な油を誤ってこぼしてしまい、夫に殺される、と嘆いていたそうな。そこで彼は油をこぼした場所に行って指を添えると、なんと油がみるみる湧き出して、女性は喜んで船一杯油を積んで家に帰ったとさ。」
しかしこの行為が地球を傷つけたことになり、その後悪夢を見て悩み苦しんだそうな。その末にインドのムンバイにたどり着いたと言う。
彼は死ぬまでこの場所を離れず、人々にイスラムの教えを説いたのだとか。そして自分が死んだら海辺に置き去りにして、遺体を発見した人がその場所に埋めてくれればいいと言い残し、この世を去りました。
そして実際に遺体が発見された海上の岩場に小さな廟が建てられ、その後改築を重ねて今のような霊廟が建てられた。
これがこのハジ・アリ廟の起源と言われています。
以上、Wikipedia “Haji Ali Dargah"(英語)より
場所に歴史あり、偉大なムスリムとして生きたハジ・アリさんを祭る神聖な場所なんですね。
ハジ・アリ廟はどこにある?
ムンバイの半島の西側、マハラクシュミというエリアの近くにあります。
今回僕らは南東のフォート地区という場所に宿を取っていたので、チャーチゲート駅まで歩いてそこから列車に乗り、ムンバイ・マハラクシュミ(Mumbai Mahalakshmi)駅で下車。
そこからGoogle Mapを頼りに歩いて向かいました。
ムンバイ・マハラクシュミ駅からは歩くと30-40分ですが、オートリキシャとかUberとか使ってもいいかもしれませんね。
インドのUber(ウーバー)についてはこの記事をご覧ください。
霊廟へと続く「海の道」がなかなか楽しい
ようやく霊廟が浮かぶ海辺の岸までやって来ました。
ここからは堤防のように細長いコンクリート状の道が続き、その先に目指す場所があります。
▲細長い「海の道」を歩いた先に目指す場所が。
海の道の上には物乞いをする人もいたりしますが、傍らに様々なお土産屋さんが立ち並んでおり、なかなか楽しませてくれます。
波しぶきがかなりザップンザップンで、こんなところで商売してて大丈夫なんだろうか?と他人事ながら心配でした。
お土産に名前入りのお米ペンダントはいかが?
中にはこんなお店がありました。
お米に名前を書き入れてオイルの入った小瓶に入れてくれます。
紙に自分の名前を書いて渡すと、その文字をお米に書いてくれます。
妻が自分のニックネーム「meeee」を書いてオーダーしてみたところ、なぜかeだけ大文字で「mEEEE」と記されておりました。違うんだけどなぁ 笑
一つ20ルピーと安価なのでお土産にいかがでしょうかね。
▲ちなみにこのペンダントは時間が経つと赤い謎の物質が溶け出して黄色く染まってくる。
霊廟に到達!しかし面白いのはここからだ
いよいよ霊廟に近づいてくると人々のテンションもうなぎ上り。
▲もう少し!
▲ついに到着!門をくぐると美しい建物が。
海に浮かぶ厳かな場所で静かにお祈り・・・という感じではなくて、皆さん完全に観光地で浮かれるウキウキピーポーでした。(もちろん敬虔な方もいて霊廟の中でしっかりお祈りを捧げています。)
写真撮影屋がいっぱいいて訪問客に声をかけまくり
霊廟の周りにも物売りなど商売をしている人多数。
その中でも多いのが写真撮影屋さん。
写真をその場で撮って、傍らに置いてある簡易プリンターですぐにプリントしてくれるというサービスです。WifiのSDカードとか使ってるんですかね。昔はできなかったサービスです。
▲右っ側にいるのが写真屋さん。ものすごくたくさんいる。
やたらとたくさん写真屋がいて観光客に声をかけまくってます。
これで商売成り立ってるのかな?と思いましたが、意外と写真を撮ってもらって喜んでいる人たちがいました。お国柄の違いですかね。
霊廟の裏の波しぶきゾーンが本日のハイライト
一通り霊廟の周囲を歩いて最後に建物の裏手にも回ってみました。
海が一面見渡せ、遠くにはビルが立ち並ぶ湾の向こう岸が見え、ここもまたファンタスティックなスポットでした。
そして、いるわいるわ、観光客が。いっぱい。海の上に!!
▲みんな波間で決めポーズ。
▲そこ、かなり危ないよね・・・?
▲服がびしょ濡れになってもお構いなし。
日本だったら完全にアウトな場所に物怖じせず突き進み、キメッキメのポーズで写真を撮りあうインド人。
正直かなわないな、と思いました。
今回のケセラセラ
荒波の中で決めポーズするインド人の雄姿を堪能した後、来た道を戻るわけですが、案の定、潮が満ちて来ました。
細長い「海の道」も場所によっては波の直撃を受け、ところどころウェッティーな状態になっております。
そんな中、お土産屋さんは波の直撃を受ける場所から安全なポジションに移動して相変わらず商売を続けています。
ひっきりなしに訪れる観光客は「波?それが何か?」と気にしない様子です。
こんな何事にも動じないインド人が好きです。
この国に何度も行きたくなるのはそういう理由が一つあるのかもしれませんね。
良く知られた観光地も、ちょっと見方を変えて訪れてみるとまた違った楽しさが味わえるかもしれません。
そういう意味でもハジ・アリ廟はなかなか楽しい場所でした。
ムンバイに訪れた方は是非足を運んでみてください。
動画はこちら
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