モノが無ければ「有るモノ」で代用する。インド人的ミニマリズムに心地良さを感じる理由

インド人的ミニマリズム

先日のエントリーに書きましたが、インドで入院した時、シャワーを浴びる際に点滴の針が刺さった腕をカバーするため看護師のおっさんがやったこと→ゴミ箱から透明のビニールを取り出して腕に巻き付ける。

日本だと普通考えられないですが、インドという国を旅してたらそれもアリかなと思ってしまいます。
インドに限らず貧しくてモノが整っていない国では「その辺にあるものを利用して済ませる」「古いものをとにかく大事に使う」ということが結構あります。
僕はそういう精神は結構嫌いじゃないです。

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モノが少なくて貧しいインド人の知恵に共感

インドに初めて行ったときに衝撃を受けたのは、とにかくすべてがオンボロ古いものをとことん使い倒しているところです。
道を走る車、道端の物売り、繁華街に軒を連ねる商店、泊まった宿など。どこに行ってもどこを見てもとにかくボロい

これまで撮ったインドの写真の中から幾つかピックアップ。

インド人的ミニマリズム
建築現場。足場はその辺に生えてる木を突っ立てているだけ。
インド人的ミニマリズム
道端の壁に貼り付けられた牛糞。燃料に使用される。
インド人的ミニマリズム
スイカ売りのおじさん。皿は何かのプリント用紙の使い古し。
インド人的ミニマリズム
パイナップル売り。その辺の木を陳列棚として使っている。
インド人的ミニマリズム
チャイ売りのおじさん。古いものを大事に大事に使い続けている。

インドに限らず、ミャンマーやキューバなど発展途上の国に行った時も文化は違えど似たような光景が見られました。

モノが無ければ「有るモノ」で代用する根性

古くなったら新しいものに、気に入らなくなったら別のもに買い換える。
そんなことは日本に暮らしていると当たり前に思っちゃいますが、当たり前じゃない国はたくさんあります。

インド人的ミニマリズム

道端の露店を見るとどうしてこうなったと言わんばかりの今にも崩壊しそうな掘っ建て小屋で商売している人を見かけたりします。
「陳列棚をもっと新しいのに替えたらいいのに」「穴の空いた屋根を直せばいいのに」「ひん曲がった柱を新しい柱に変えればいいのに」とか思っても、そこでずーっと商売している人にしてみれば何不自由なく過ごせているワケです。他人がどう思おうと別に問題ないのです。
(地震が多く常に耐震を意識する)日本人とはそもそも感覚が違うのかもしれないけど、彼らにとってはそれは特に意識するところじゃないということです。

日本で暮らしていると、なんでもすぐに新しいものに変えて常にピカピカの状態にしておきたい、古いものはダサくて新しいものがカッコいいという幻想に常に惑わされているんじゃないかと思ってしまいます。

モノがなければ「有るモノ」で代用する-。
その考え方がある意味ミニマリストの考え方にも通じるところがあって、心地よさを感じる。
ボロボロだけど最低限のその中で人々が仕事をして生活を営んでいる。不条理で不便なことも多いインドとかの国がなぜか快適に感じてしまうのは、そういった理由から来てるのかもしれません。

テーブルや机、棚、椅子などは買わずに作る。いくらでもカスタマイズ可能な廃材DIY

閑話休題です。
これまで幾度となく引越しを重ねる中で、何度か家具を買い足したり処分したりの繰り返し。
IKEAやニトリなどでシャレオツなテーブルや家具、オフィス用のデスクやチェアを買いそろえたこともありました。
しかし少し環境が変わると気分も変わって処分しちゃいたくなること多数。
それなら最初から買わなければ良かったってなることもよくありました(反省)。

しかし仮にそれらの家具がカスタマイズできて、部屋の広さや雰囲気に応じてカスタマイズできたら、処分せずにずっと持ち続けたかもしれません。

・・・そういうことを突き詰めて行ったらいつしか自分で机やらテーブルを作ることが一番手っ取り早いということに気づきました。
自分でモノづくりをすることをDIYと言いますが、僕の場合はインド人的なミニマリズムが根本にあるので、必要最低限、困らない程度のモノを作って満足します。
必要最低限の道具を使ってお手軽DIY。様々な道具を揃えてプロ顔負けのモノを作ろうとは最初から思ってません。

昔、自宅の押入れに音楽スタジオをこしらえたこともありました。

以下、現在日常生活で愛用しているお手軽DIYな品々をちょっとご紹介します。
ちなみに雑貨屋を営んでいた頃に店内に設置した棚なども全てDIY。そこで使っていた廃材が大量に余ったのでそれを家の家具などに転用したという寸法です。

リビングに置くテーブルや椅子

角材DIY

テーブルは以前はちゃぶ台を収納できるような形状で少し大きめに作ったものを、現在の家に引っ越してカスタマイズ。ノコギリを使って半分くらいに大きさをカットしました。
椅子はIKEAで売っていた一番安い木の椅子。色を塗って足の長さもノコギリでカットして微調整。

オフィス机

僕はスタンディングデスク(立ちPC机)愛好家なので部屋の片隅にスペースを作ってそこにうまくはまるよう寸法を計算。
(我が家のリビングにはなぜかブランコがあり、その支柱が変な位置に立っています。その支柱をうまく利用しています。)

角材DIY

これも以前は2倍の大きさだったのを「邪魔だ」と思い、半分にカット。高さの微調整も含めて現在の形になるまで何度かカスタマイズをしました。
現在僕のオフィスは半畳もないほどのスペースです。この狭さが妙に落ち着くのです。

車の運転席のスマホ置き

アマゾンやオートバックスで売ってるような市販のスマホホルダーを使っていた時期もありました。

こんなのや

こんなのを

使ってましたが、それでも気に入らず現在はDIYでこんなやつを作りました。

角材DIY

板っきれにを紐でぶら下げたシンプルなデザイン。スマホがずれ落ちないようにゴムを貼ってあります。充電やイヤホンジャックも塞がない設計になっておりますw
一見ショボいですが、これが実にコンパクトで単純明快で使いやすい。

【オマケ】スマホケース

廃材じゃないですが、ついでに現在使ってるスマホケース。
裏側はこんな風になっておりまして

角材DIY

リングを指にはめて手のひらから落ちないスマホケースがありますが

たまたま元々持っていたスマホケースがいい感じに穴が空いていたので、そこに糸を通せばリングの代わりなるよな。という発想から生まれましたw

スマホケース
いい感じの「アソビ」もあり、指にいい具合にフィット。これで十分だなー。

今回のケセラセラ モノは増やさず有りモノでなんとかする

インドやミャンマー、ニカラグアやキューバに行ったときに整っていないモノ、足りないモノの中でたくましく生きてる人たちを見るにつけ、日本ってなんてモノがありふれた、整いすぎた国なんだろうなーとありがたくも思い、逆に窮屈にも思えてしまう自分がおりました。
どんどんモノを消費して新しいものに買い替えて、次から次へと増やしては減らしての繰り返し。それが資本主義の世の中に生きる常ですが、なんか疲れますよね。

古いものを大事に使い倒し、不足していればそこら辺にあるものをうまく代用してなんとかする。まったく経済効果の上がらない発想ですが、僕はそういう発想嫌いじゃないです。
本当に必要なモノ、どうしても欲しかったモノだけを買い、そうではないモノは買わずに有りモノで何とかする。最近はそんな思考でケセラセラと生きてます。