【フィリピン】マニラのメトロで財布スリに遭遇。被害を未然に防ぐにはどうすべきか
昨年12月に2週間ほどフィリピンを旅行してきました。
首都マニラには3日ほど滞在しましたが、滞在3日目の夜にバスターミナルまで行く途中のメトロ車内でスリに遭遇!不覚にも財布をスられてしまいました!!
今回はスリに遭った時の様子と対策について考えてみたいと思います。
マニラのメトロレールMRTの車内でスリ被害!!
マニラで数日観光などして滞在した後、ルソン島南部の町レガスピに移動するのに夜行バスを利用する予定を立てていました。
で、バスターミナルはケソン地区のAraneta Center(Cubao)という場所なので、滞在していたマラテ地区からは結構な距離がありました。
荷物もあったし、風邪をひいて体調も芳しくなかったのでGrabとか流しのタクシーで行こうかと思いました。
目的地を指定して車を呼び寄せることのできるモバイルアプリ。マニラで利用可能。(その他の町ではまだ広まってない模様)
ダウンロード
しかしちょうど夕方のラッシュアワーに重なり、道路はどこも大渋滞。
時間がまったく読めなかったので、大変だとは思いつつメトロで移動することに。
▲マニラのメトロレール路線図
LRT Line1のPedro Gil駅からEDSA駅→乗り換え→MRT Line3のTaft Avenue駅からCubao駅まで。二つのメトロを乗り継いで行ったのですが、荷物も多くて駅間の移動もゴチャゴチャしていて大変。
夕方のラッシュアワーだったので駅も列車内もとにかく人が多くて歩いて行くのは結構しんどい。
改めて思うんですが、大きな荷物を持ってメトロに乗る人ってあんまりいないんですよね。
持っていても小さめのリュックかハンドバッグ程度。
一方僕はギターの入ったバックパック(トラベルバッグ)をかつぎ、エコバッグを肩にかけていました。明らかに旅行者っぽい出で立ち。こりゃ狙われますわな。
▲メトロの中ではバッグを足元に挟み込み、片手はつり革に。結構無防備。
ズボンの尻ポケットはキッチリしておらず、スペースは緩め。
そこにあろうことか財布を入れてたんです。
ポケットには一応ボタンがついていたので、閉めていれば取られないとタカをくくっていました。
たまに尻ポケットに手をやって財布があるのを確認してました。Cubao駅で下車する寸前まであったのを覚えてます。
そしていよいよメトロから降りる時。
他の乗客に混じってもみくちゃになりながらドアの方へ。
日本の満員電車でも同じような経験をしたことがありますが、ここはフィリピンのマニラ。シチュエーションは全く異なります。
ドアから出るところで尻ポケットに手をやったら・・・
ない!!!
ポケットに入れていた財布がない!!!
ポケットのボタンも開けられて、財布を盗られた!!!
ヤラレタ!!!!!
しかしここで騒いでもどうにもならないことは分かっていたので、とにかく列車から離れてホームに降り立ちました。脳みそをフル回転させて、どうしてこんなことになったのか思い巡らします。
いや、ポケットに財布入れてたのはアカン!
冷静になって過ちに気づくも、時すでに遅し。
盗んだ犯人が誰かも分からんし、もうとっくにどこかに行ってしまっただろう。
- 財布(長年愛用してたやつ)
- 現金 おそらく1000ペソ程度(2000円前後)
- メトロの乗車券
不幸中の幸い:貴重品や大きめの紙幣は無事
クレジットカードやパスポートなどは常に腹巻の中に入れる習慣があったので、これらは無事。
それと1000ペソ札など大きめのお金も腹巻の中だったので無一文にならずに済みました。
実質的な被害は小銭レベルの現金と切符だけだったのが不幸中の幸いと言ったところです。
それから前部のポケットにはスマホも入れてたのですが、これも無事でした。
スマホ盗られていたらかなり痛かったです。これも不幸中の幸いか。
メトロ内でスリにあったらやるべきこと
列車内で運悪くスリ被害に遭ってしまったらどうすべきか。
冷静になり他の荷物も盗られないよう気を配る
もしかしてプロのスリ師に狙われているかもしれないので、被害を最小限に抑えるためにも気持ちを落ち着かせて冷静に状況を確認します。他の手荷物に被害がないかなど注意を払いながらその場を離れましょう。
駅員にスリ被害にあった旨を伝える
日本なら警察に連絡が行き被害届を出す流れになりますが、フィリピンでは「残念だね」で済まされてしまいます。
ただしクレジットカードやパスポートなどが盗られてしまった場合はそうはいきません。この後の予定を変更してでも警察に盗難届け出を出し、すぐにクレジットカードのコールセンターに連絡し無効化してもらいましょう。
パスポートを盗られたらかなり厄介ですね。日本大使館に行って諸手続きを行う必要があります。
切符を盗られたら駅窓口で再発行してもらう
マニラのメトロの場合、駅の改札口付近に「LOST AND DAMAGED CARD」という窓口がありますので、ここで乗車券再発行手続きを行います。
費用は30ペソ(60円ちょっと)と安価なので安心です。
ただし現金を丸ごと盗られてしまった場合は、カード払いやATMでお金を下ろして支払う必要があります。
カード類やその他の支払い手段すべてアウトな場合は・・・領事館や大使館のお世話になる必要があるかも。本当に気をつけましょう。
スリに遭った原因、思い当たる節
いろいろありました。
体調が悪かった
フィリピンに来てから風邪をこじらせてしまい、体調がイマイチ優れない状況でした。
こんな時は思考力も鈍って神経も緩慢になってしまいます。
荷物をたくさん持っていた
大きめのトラベルバッグを背負い、エコバッグを肩にかけていた。明らかに旅行者然とした格好(=狙われやすい)だったかもしれない。
財布を尻ポケットに入れていた
海外で列車やバスに乗る時は御法度です。
その昔、旅行に行く際はそもそも財布を持って行かず、現金はさしあたって必要な分だけ生身のままポケットに入れる習慣があったのですが、いつしか気が緩んで日本と同じように財布を持つように。それが大きな間違い。
治安が悪いと言われるマニラで財布 in ポケットはあり得ないスタイルです。
ズボンのポケットがゆるゆるだった
財布をポケットにしまっていたのは仕方ないとして、ズボンがカッチリしていてポケット内の感触が常に把握できる状態だったらまだよかったかもしれない。スリム系のジーンズとか。
しかしこの時はいていたズボンは割と緩めでポケットの中もスペースがあり、スッと抜かれても気づかないタイプのものでした。混雑時は「はい、盗ってください」と言わんばかりですよね。
車内のほぼ真ん中らへんに立っていた
満員電車の中で座ることもできず、次々乗ってくる乗客に押されて車内の真ん中らへんにつり革につかまって立っていました。目的の駅に着くまでの30分間、ほぼ同じ場所で同じ体制でした。
その様子を泥棒さんが見逃すはずがありません。いいカモですよね〜。
スリ被害時の動画(LUIS’s Travel Vlog より)
GoProで一連の出来事を撮影しておりました。列車内の混雑具合とか、他の乗客がどんな状態なのか(みんなカバンを大事そうに前に抱えている)、ビジュアルでご覧になってみてください。
My wallet was pickpocketed on Metro Manila | マニラのメトロ車内でスリ被害
財布スリ対策・・・どうするのが良いか?
そもそもスリ被害に遭わないようにするにはどうすべきか。考えてみました。
旅行者然とした格好はしない
いかにも「旅行で来てまーす」という身なりは「狙ってください」と言っているようなもの。
できるだけ現地に溶け込むような風貌を心がけましょう。タガログ語で話しかけられるくらいフィリピン人っぽくなれたら最高ですね。
財布はポケットに入れない
混雑した車両の中ではポケットまで意識が届かず、知らぬ間にスられてしまいます。
財布を持っている場合はポケットに入れず、カバンの中にしまって前に持ち両腕で抱え込むように保護しておきましょう。
これはスマホやそのほか貴重品に関しても同じで、クレジットカードやパスポートなど特に大切なものは腹巻の中にしまって肌身離さず保護しておくのがベターです。
そもそも財布を持たない
海外旅行では日本で考えられないことが日常的に発生します。
列車内のスリなんて日本ではあまり聞かないですよね。
そもそも財布を持っていかなければ盗られる心配はありません。
そもそも混雑したメトロなんかに乗らない
タクシーで行けばいいのにラッシュアワーなので渋滞を避けるためメトロを選んだのがそもそもの間違い。
ラッシュアワーが想定されるなら、2時間でも3時間でも余裕を持ってタクシーやGrab、Uberなどを利用してメトロや路線バスなどには乗らないようにするのが良いですね。
早く目的地に着いたら近くのカフェやレストランでのんびりしていればいいのです。
そもそも治安の悪い町には滞在しない
マニラはスリや窃盗、時には強盗や誘拐など、日本ではあまり考えられない事件が頻発するほど治安が悪い町として有名です。
近年はドゥテルテ大統領の施策によってだいぶ犯罪が減り、過ごしやすい町に変わりつつありますが、発生件数で見るとまだまだ安心はできません。
▲フィリピン国内の月ごとの窃盗被害発生件数。ドゥテルテ大統領が就任した2016年以降、大幅に被害が減少しているのが分かる。(Source:https://www.rappler.com)
フィリピン全体の犯罪被害は減っているものの、犯罪の大半はマニラなど大都市で発生します。
こういう都市部にはなるべく近づかないのが賢明です。
そもそも治安が悪そうな国には行かない
海外旅行に行く際に訪問予定の国の治安がいかなるものか、判断の目安になるのが外務省発行の危険情報です。
▲フィリピンの危険情報(2019年1月現在)(外務省 海外安全ホームページより)
フィリピンに関しては全域で危険レベル1以上が発令されており、地域によってはレベル3に引き上げられているエリアもあります。
危険レベル
- レベル1 十分注意してください。
- レベル2 不要不急の渡航は止めてください。
- レベル3 渡航は止めてください。(渡航中止勧告)
- レベル4 退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)
危険レベルが発令されている国にはそもそも行かないのが賢明な判断と言えるでしょう。
東南アジアではタイ、マレーシア、ベトナムなどはほぼ全域で危険度ゼロなので、個人旅行にも安心して出かけられますね。
▲東南アジアの危険情報(2019年1月現在)(外務省 海外安全ホームページより)
そもそも海外旅行に行かない
危険度ゼロの国でもなんらかの犯罪は日常的に発生しております。
日本にいたら巻き込まれなかった!なんていう事態を避けるためには海外に行かなければいいだけの話です。
日本国内旅行を楽しみましょう。
そもそも旅行など行かず家でじっとしている
国内でも不測の事態が発生することがあります。日本は世界的に見れば犯罪率は低いですが、それでもなんらかの事件は毎日どこかで起こっています。
家でおとなしくしていれば犯罪に巻き込まれるなんてことはあり得ません。
旅行に出ず家でじっとしていればもちろん財布をスられる心配も皆無です。
今回のケセラセラ 余裕を持って楽しい旅を!
以上、そもそも論を展開しましたが、下の方はジョークですよ。
海外の未知なる場所への旅行はとってもワクワクするし楽しいです!
常に気を張ってるのは疲れますが、安全対策を施して、旅先での判断力を高め、心身ともに常に余裕を持って行動すれば犯罪や事件などに巻き込まれる確率も大幅に減ることでしょう。
多少危険度がある国もちょっとしたスリルを味わう感覚で出かけてみるのもまた一興。
フィリピンもそういう意味では旅行をオススメしたい国です!
余裕を持って楽しい旅を!!
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