【台湾南部】台南から日帰り可能!日本統治時代の趣を残す新化老街と大目降文化園区

台南駅周辺から路線バスに乗って約40分ほど。台南東部に位置する「新化(Xīn huà / シン・フア)」と呼ばれる地区があります。日本統治時代の建物がそのまま残る新化老街の町並みは圧巻。まるで大正時代にタイムスリップしたような感覚を味わえます。

歴史を感じながら路地を歩くも良し。古さの中に新しさを取り入れたカルチュラルな体験をするも良し。食べ歩きやカフェ巡りもするも良し。
いろんな魅力が詰まった新化の街を実際に歩いたときのことをレポートします!

(2019年3月の情報です。)

新化と大目降とは?

現在は「新化」と呼ばれていますが、これは19世紀末から1945年までの50年間、台湾を統治していた日本によってつけられた名称。多くの日本人が移住し、台湾が文化的に大きな発展を遂げるきっかけになった時代です。希望あふれる新しい時代という意味を込めて「新化」と名付けたんでしょうか。ロマンを感じます。

日本統治時代以前、この地域は先住民の言葉で「大目降(Tavocan)」と呼ばれて一大文化圏として発展してきました。今でもその色を残し、古い町並みとあいまって旅人にも注目のスポットとなってます。

台南市街から新化への行き方

路線バスで行くのが一般的です。

台南駅から新化へ

台南火車站(台南駅)前のロータリーから新化行きのバス(緑線:Green Main Line)が出ています。路線バスなので予約などの必要もありません。ほぼ15分間隔で出ていますので、好きな時間に乗ることができます。

台南火車站〜新化 路線バス
緑線 / 緑17番
運行時間:朝6時くらい〜夜9過ぎまで約15分間隔
料金:43元

中西区の繁華街から新化へ

ホテルやゲストハウスがたくさんある中西区の繁華街から行く場合も緑17番線で直接新化へ行くことができます。
僕は友愛街という通りの近くに滞在していたので、大通り(西門路)沿いにある「西門友愛街口」というバス停から緑17番線に乗車し、終点の新化まで楽チンでした。(繁華街から乗車した場合は50元でした。)

台南:西門友愛街口のバス停

▲西門友愛街口のバス停にて。

交通状況にもよりますが、40分〜1時間くらいで新化のバスターミナル(新化站)へ到着します。

帰りもこのバスターミナルから緑線に乗って台南市街へ戻ることができます。

台南:緑線のバス

▲緑線のバス。その名の通り車体も緑色なのでわかりやすい。

新化老街と大目降文化園区を歩いてみよう

大目降文化園区のパンフレットを持っていたので(どこかのカフェでゲットした)それを元にあちこち歩いてみました。
名所と呼ばれる場所から名もない裏路地まで。いろんな魅力のある街です。

台南:新化老街の地図パンフレット

台南と新化老街のパンフレット

▲新化区と大目降に関する観光パンフ。台南各地の旅行者が訪れるカフェやレストランなどに置いてあります。

新化老街:フォトジェニックなバロック様式の洋風建築が見事

新化に訪れたらまずはここ!
新化老街のシンボルといえば何と言っても繁華街の建物群。バロック様式のノスタルジックな外観が特徴的です。20世紀初頭、大正時代の街並みがそのまま残され、写真映えスポットとしても人気の場所です。

新化老街の街並み

▲なんとも美しい佇まい。

新化老街の街並み

▲別の方角から撮ってみた。車が邪魔だなぁ。

新化街役場

新化老街から北に伸びる中正路沿いを歩くとレトロで存在感のある建物が目を引きます。
現在はレストランとなっていますが、もともとは新化区の街役場だった建物です。
正式名称は「1934街役場古蹟餐坊」。その名の通り創設は日本統治時代の1934年とのことで80年以上も前の建築物ですが作りは非常に堅牢。度重なる地震にも影響を受けず現在も保存状態は良好です。

新化街役場外観

戦後も1996年まで町役場として使用されていましたが、新庁舎が建設されたため駐車場建設のため旧町役場は取り壊される予定だったそうです。ところが歴史的建造物を残そうという住民の思いが重なり、保存されることが決まりました。
予定が変更され駐車場は地下に作ることが決まったのですが、その工事のために旧町役場を一旦別の場所に移設しなければなりませんでした。プラモデルみたいにバラバラにして移すよりそのままの形を保ったまま建物の下に車を敷いて移動させた方が効率が良いと判断され、「曳家工法」という方法が採用されました。
300メートルほど離れた市場の前に旧町役場を移動させることが決まり、その時に新化の住民たち自身の手によって建物が引っ張られ話題となったそうです。

その時の様子↓
新化街役場の引越し時の様子
photo source:shwaterfront.pixnet.net

2000年5月に住民たちによって建物ごと引っ張って別の場所に移設し、工事が完了した2年後に元の場所に戻されました。
その後レストランが開業し、一旦閉鎖しますがまた別のレストランとして経営再開、今に至るそうです。

新化街役場の外壁

まさに新化の住民の思いが詰まった建物と言えますね。

新化街役場
入場料:無料
オープン時間:11:00~22:00
定休日:月曜

楊逵文学記念館

新化町役場と並んで中正路沿いに「楊逵文学記念館」があります。

新化出身の作家、楊逵(ようき / Yángkuí / ヤン・クェイ)氏トリビュートの博物館です。
楊逵さんは学生時代に日本へ留学し反政府デモに参加して逮捕されたり、台湾に戻って農民運動に参加するなど活動家の一面を持つ一方、小説の執筆や中国文学の日本語翻訳など数々の文学創作活動を行いました。
日本敗戦後も反政府思想を持っていたため逮捕されたり島流しにあったり、波乱万丈の人生でした。しかし後々彼の作品が台湾の学校の教科書に採用されるなど多くの台湾人が認める文化人であることは間違いありません。こんな記念館が建てられるくらいですからね。

楊逵文学記念館外観

楊逵文学記念館
入場料:無料
オープン時間:9:00~12:00 / 14:00~17:00
定休日:月曜 / 祝日

金馬奨影帝欧威紀念特展(歐威電影記念館)

楊逵文学記念館の隣にはなにやら映画のポスターがズラリと展示された建物が。
台湾金馬奨(アカデミー賞みたいな)受賞作品の映画や映画に出演した俳優さんを紹介する写真・映像ギャラリーのようです。ちょうど昼休み中で中に入れなかったのですが、入口付近にも時代を感じさせる映画の写真が飾られておりました。
記念館の名前にもなっている「欧威」とは台湾の名優だそうで、日本でいうと石原裕次郎とかなんですかね。数多くの賞を受賞するなど非常に才能のある俳優さんだったようですが、若くして亡くなってしまったようです。
内部には劇場があって欧威さんの出演映画を上映しているそうです。

歐威電影記念館の入口

▲電影記念館の入口。映画のポスターがずらり。

歐威電影記念館にあったオブジェ

▲中庭に謎のオブジェが。これも俳優さんや映画に関係のあるものなのかな?

歐威電影記念館
入場料:無料
オープン時間:9:00~12:00 / 14:00~17:00
定休日:月曜

新化郡武徳殿

もともと日本統治時代の1920年代に建設され当初は事務所として使用されていましたが、1936年に剣道や柔道練習のための武道場として改築されました。戦後は庁舎として使われましたが今世紀に入って修復工事がなされ、現在は文化遺産として武道場だった頃の様子を再現して一般公開しています。

新化郡武徳殿の剣道レリーフ

▲武徳殿の外観。煉瓦造りの剣道のレリーフがお出迎え。

旅行者も無料で中に入ることができます。オープン時間には入口に管理人のおじさんがいますので、挨拶して靴を脱いで中へ。

新化郡武徳殿の内部

▲経年により味のある色に染まった床板。80年ほど前にはここで武道の練習が行われていたんですね。

新化郡武徳殿の内部

▲壁には当時の状況を説明するボードや剣道・柔道の道着などが飾られています。

また、僕がいった時は「なんだこりゃ?」と思ってスルーしちゃったのですが、床下の一部が透けて見えるようになっていました。これは床板の下にスプリングが敷かれており、クッションの役目を果たしていたのを展示するためなのだとか。建築業界でも珍しい構造とのことで、その筋の人たちが視察に訪れるそうです。

新化郡武徳殿
入場料:無料
オープン時間:9:00–12:00 / 13:30–17:00
定休日:月曜

日式宿舍群

日本統治時代に軍の宿舎として使われていた建物をリノベーションしてカフェやギャラリーとして使われています。
外観は日本の古民家そのもの!
僕が行った時はなぜかトトロさんが出迎えてくれました。(アートギャラリーの一環なのかな!?)

日式宿舍群:となりのトトロ的な何か

畳の間に上がってお茶を飲めるカフェもあり、地元の台湾人にも人気の様子。

日式宿舍群:台南にある日本式古民家

▲木陰から見える日本式の古民家。タイムスリップしたような気分になります。

学仔巷〜裏路地散歩

20世紀初頭の古典文学者が書塾を創設し、漢学を学ぶ学生たちが必ずこの道を使って通ったことから「学仔巷」と呼ばれるようになったのだとか。
まあ、なんでもない小道なんですが(笑)、周辺の路地裏も含めて煉瓦造りのレトロな外壁があったり、古くからの趣が感じられます。
メインストリートから一本中に入っただけですが、普通に地元の人たちが暮らしている生活感を感じながら散歩できます

新化老街・学仔巷

▲学仔巷の入口。レンガの壁が特徴的。

新化老街の裏路地散策

▲新化老街の裏路地散策。廃墟っぽいけど味がありますな。

新化老街の裏路地散策

▲古い建物に今も普通に人が生活している。

新化老街の裏路地散策

▲なんでもない裏路地。海外に行ったらこういうところ歩くの好きなんです。

安くて庶民的!新化老街のローカル食堂

新化老街周辺にはたくさん台湾料理の食堂があります。
手軽にいろいろな料理を味わいたい、庶民的なローカルフードを食べたい!そんな時におすすめなのが新化老街の真ん中らへんにある食堂、その名も「軟骨飯」!

新化老街・軟骨飯・吉野村の外観

▲軟骨飯の外観。ちなみにお隣は「吉野村」という有名なケーキ屋さん。

麺類や魚介スープなどメニューが豊富ですが、昼間はいわゆる「のっけ盛り定食」がオススメ!
おかずの中から3品を選んでご飯を盛ってワンプレートでいただきます。

新化老街・軟骨飯

▲店主自ら皿に盛ってくれます。

作り置きなので若干冷めた感じはしますが、味は満点。美味しく頂きました。

新化老街・軟骨飯の料理

▲おかず3品+ご飯プレート 60元

新化老街・軟骨飯のランチプレート

軟骨飯
住所:48中正路新化區台南市712
営業時間:6:30〜20:00
定休日:特に指定なし

素朴で落ち着ける新化老街のカフェ

新化老街にある昔ながらのカフェ、その名もズバリ「新化老街咖啡」。趣のあるバロック建物群の中でヒッソリと営業しています。

新化老街咖啡の外観

店内は素朴な喫茶店といった感じで気取った雰囲気ではないのでかえって落ち着けるかも。
コーヒーは店主が豆を挽いてゆっくりと淹れてくれます。BGMもない店内でコーヒーの香りが立ち込めてこれがまたなんともいい感じ。

新化老街咖啡のコーヒー

おいしいコーヒーをすすっているとなぜかギターの音色が。
店の奥にギターが何本かぶら下げてあってお客さんが自由に弾いて良いみたいで、なじみ客らしき男性がボサノバを弾いてくれました。まさか台湾のこんな場所でおしゃれなギターサウンドを味わえるとは。

新化老街咖啡の店内

街の散歩に疲れたら是非おすすめ♪♪

新化老街咖啡
住所:712台南市新化區中正路421號
営業時間:9:30〜20:00
定休日:月曜

Luis旅Vlog

台湾南部の旅、台南・新化老街を歩く

▲内容:台南でサバヒースープの朝ごはん→バスで台南から新化老街へ移動→新化老街の町歩き→老街軟骨で豚煮込みランチプレート→新化老街珈琲でゆったりカフェタイム→バスで台南に戻る

POV(旅人目線動画)を今後もたくさんアップして行くつもりです。
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