【回顧録】海外は危険がいっぱい!?旅行中に遭遇した犯罪行為と危機回避のための教訓

海外旅行は危険!?

Twitterでちょっと前に話題になってたようだけど、中学生がアメリカ横断ヒッチハイク旅してたら保護され、結局そのまま帰国したという話。
「勇敢だ」「向こう見ずすぎる」「親がよく許したな」など賛否両論あるようだけど、とにかく犯罪に巻き込まれずに済んでよかったと思います。

可愛い子には旅をさせよ、という親の気持ちも分からなくもない。
僕の知り合いで、まだ中学生だった息子をスペインに一人旅させた親がいるけど、現地で知り合いが待っており、行く先々で彼をサポートする人がいたから安心して送り出したのだと思う。

アメリカヒッチハイクの中学生は現地での身寄りもなく、かなり無謀な旅だったのでは?この場合、何か犯罪に巻き込まれたら彼の自己責任だけでは済まされず、親やその周りの人たちの責任も問われる。結果多くの人が迷惑を被ることとなる。

では海外で犯罪被害に遭わないようにするにはどうしたらいいか。

外務省の危険情報や現地のインフォーメーションなどをチェックしたり、行きたい場所について書かれた書籍に目を通したりするのもいいですが、実際その場所を旅した人のブログを読んで情報を得るのも有効かと思います。

そんなわけでちょっと無理やりな流れですが、僕がこれまで経験した海外でのデンジャラスな出来事と、それに対する教訓みたいなのをダラダラ書いてみようと思います。
時系列も場所もメチャメチャですが、実際自分の身に降りかかった出来事です。いまだに納得できない出来事や、生きてて良かった〜と今でも胸をなでおろしたくなる出来事まで様々です。

では行ってみましょう〜〜

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レストランでスマホを盗まれそうになった

スペイン、バルセロナにて。2013年ごろ。
カフェで席について食事をしていたら、外から見知らぬ男が入ってきて突然何か話しかけてくる。
スペイン語で何かが書かれた紙をしきり見せてくる。その文字列に気を取られそうになったけど、どうも男のそぶりが怪しい。
テーブルの上にスマホを置いていたことを急に思い出したのと同時に、男が去ろうとする。そこでその男の腕を掴んだら、案の定スマホを手に持っていた。文字を読ませている隙にテーブルの上のものを盗んでいくという手口だった。
男は店員に追い出され、何も盗られず事なきを得た。

バルセロナ

教訓

  • 食事するときはテーブルの上に大事なものを置かない。
  • 食事中に怪しい人間が近づいて来たら店員に追い払ってもらう。

ホテルで睡眠薬強盗の被害に遭った

ブラジル、ポルトセグーロにて。かなり昔、1998年ごろ?
バスターミナルで知り合った自称ギリシャ人の男と意気投合して宿の部屋をシェアすることにした。ご飯をおごってくれたり名所を一緒に巡ったり、とてもいいやつ。2−3日行動をともにし、すっかり仲良しに。
船をチャーターしてトローリングに出かけようという話になり、予約やチャーター代なども彼が払ってくるという。なんていい人なんだとその時は思った。で、出発前夜、宿で知り合った仲間たちと一緒にお酒を飲みに出かけた。とても楽しい時間を過ごし、結構酔っ払った。宿に戻って部屋で休もうとすると、「明日のトローリングで気分悪かったら台無しだから、いまのうちに酔い止めの薬を飲んでおくといいよ」と言い、錠剤と水を手渡された。すっかり安心しきってるのと酔っ払ってるのとで、何の疑いも持たず薬をゴクリ。そのまま就寝。

目が覚めたのは2日後だった。
男の姿はなく、僕の荷物は荒らされていた。調べると現金とトラベラーズチェック、カメラなどがなくなっていた。パスポートが無事だったのは不幸中の幸い。その後トラベラーズチェックを再発行して旅を続けることができた。
宿のオーナーや宿泊仲間などが親身になってケアしてくれ、警察にも届出を出したけど、犯人は結局見つからず。
薬が効いてる時は夢遊病者みたいに記憶が断片的に残されており、男が知らない女と抱き合ってるのを不意に思い出した。一人旅のいたいけな若者を狙った睡眠薬強盗犯だったんだ、とショックを受けたけど後の祭り。

教訓

  • 親しくなったからと言って赤の他人と部屋をシェアしない。妙に優しく接してくるやつは裏があると疑え。
  • 他人からすすめられた飲み物や食べ物は安易に口にしない。
  • 海外では泥酔するほど飲むな。

道端で男が殴りかかってきた

スペイン、セビージャにて。2013年ごろ。
午後まだ明るい時間に人通りの少ない路地を歩いていたら、目つきの悪い男と目があった。すると男が突然こちらに突進してきて殴りかかってきた。頭をバシッと叩かれた。同行していた妻が持っていた日傘を振り回し、足早にその場から逃れた。男が追ってくるようなことはなかった。ラリってたのか?

スペインの街角

教訓

  • 昼間でも人通りの少ない路地などは注意して歩く。
  • 風貌や目つきがヤバそうな人とは目を合わせず、見かけてもなるべく距離を取る。

道端で警官に金を巻き上げられた

カンボジア、シアヌークビルにて。2005年ごろ。
宿でバイクを借りて海沿いを気持ちよく走ってたら、道路脇にたむろしている警官に停止させられ、パスポート提示を求められる。
そしてバイクをしきりにチェックしてこう言う。「整備不良だから違反だ。罰金20ドルを払え。」
おれ、キレる。「宿で借りたバイクだから責任は宿にあるはずだろ!?」
英語でがんばって伝えようとしたけどうまく伝わらず。今度は日本語で散々喚き散らし、なんとか逃れようとしたけど放してくれない。
最終的に「5ドルしか持ってないんだ!」というと「分かった。5ドルでいい。」ということで5ドル紙幣を投げ捨ててバイクでその場を後にした。
今はどうか知らないけど、当時は悪徳警官がはびこっていたものと思われる。

カンボジアのバイク

▲カンボジアのバイクは整備不良でもよく走る!?

教訓

  • ちゃんと整備されてなさそうなバイクは安くても借りないほうがいい。
  • 治安が悪そうなところではバイクは借りない。

ゲイの男につきまとわられた

チリ、アントファガスタにて。1998年ごろ。
レストランで食事をしていたら大柄の男が入ってきて突然隣に座る。やたらと話しかけてくるので怪しいとは思いつつも受け答えする。「今晩一緒に過ごさないか?」みたいなことを言ってくる。
しばらくすると勝手に注文をし出し、頼んでないものが来たのでキレる。「俺のおごりだから」と男が言うが、勝手なことされては困る。
ちょっとヤバい雰囲気だったので自分だけのお代を払って店を出る。が、男が叫びながら追いかけてきて腕を掴まれる。なんとか振りほどいて走って逃げる。かなり怖かった。

どこかのカフェ

教訓

  • そっち系の人に言い寄られたら興味がないとキッパリ断る。
  • 話を無視して食事の途中でもいいからすぐ店を出る。

バスでカメラを盗られた

これは僕じゃなくて同行していた友人の被害だけど、中米ニカラグアにて。2012年。
バスの後ろの方がすいていたので二人がけの席に一人ずつ別々の列に座る。
しばらくすると若い男二人が乗り込んで来て、迷うことなく僕と友人それぞれの座席の隣に座る。どう見ても怪しい。
僕の隣に座った男は荷物を膝の上に置いて来たり、窓を開けるのを手伝わせたり、何かにつけて話しかけてきたりする。左手がこちらのポケットあたりに触れたので直感的にスリだと思い悟られないように防御体制に入る。
ある町でバスが止まった時、急に二人の男が走って降りて行った。ホッとしていると後ろに座っていた友人が叫んだ。「カメラを盗まれた!!」
追いかけようとしても男たちの姿は見えず。まんまとやられた。
その後友人は警察署に出向いて被害届を出し、ポリスレポート(盗難証明書)を発行してもらい、カメラの代金は保険が下りたようだが、それまで写した写真は二度と戻らない。

教訓

  • 中米諸国はまだまだ治安が悪いところが多い。ローカルのバスに乗る時は十分注意が必要。
  • すいてるバスはなるべく運転手の近くか地元民っぽい人の近くに座る。
  • 空いてるのにわざわざ隣に座ってくるやつは100%スリなので、すぐに席を立ち上がって移動する。
  • バスに乗車する際はポケットには貴重品は入れず、腹巻きの中などにしまっておく。
  • その他の荷物もチェーンキーで固定しておくか、なるべく手元から離さず持っておく。

列車で財布をスられた

フィリピン、マニラにて。2018年。
混雑する列車(MRT)にバックパックを足元に置いて車両中央部付近につり革につかまって乗車。
目的地の駅に着いたので降りようとすると他の乗客と混じって揉みくちゃ状態に。
ドアからホームに降りる時にふと尻ポケットに手をやったら財布がなくなっていた。
現金(日本円にして2000円程度)と切符のみの被害だったのが不幸中の幸いか。しかし長年愛用していた財布を盗られたのは悲しい。

教訓

  • 列車に乗る時はポケットに貴重品は入れない。
  • 荷物が多い時は混雑する列車やバスなどには乗らず、時間に余裕を持ってタクシーなどを使う。

カフェでカメラを盗まれた

フランス、サントマリー・ド・ラメールにて。2005年ごろ。
ジプシーのお祭りにギターを持って参加。他のジプシーミュージシャンと一緒に弾いて歌って楽しむ。
カフェテラスに座ってお酒を飲みながらギターを弾きまくる。暑くなったので着ていたジャケットを脱ごうとすると、「背もたれにかけるといいよ」と若い男が親切に手伝ってくれた。
そのまま気にせずギターを弾いていたが、ふとドキッとしてジャケットのポケットの中に手をやるが、ない。ビデオカメラを盗まれた。
すぐにその場から離れて先ほどの男の姿を探すがどこにもいない。楽しくて酒も入ってたところ、油断しすぎた。

南フランスのカフェ

▲犯人が写真に写っている。左後ろの若い男。隙を見て物を盗もうとしているのか。

教訓

  • ポケットの中には大事なものは入れない!
  • 急に親切にしてくるやつは何か下心があると疑え。
  • 楽しい時を過ごしていても、ここは日本じゃないということを常に念頭に入れておく。

今回のケセラセラ 海外旅は危険だが楽しい

いかがでしたでしょうか?
他にもインドで水飲んで入院したり、スリランカでバスが事故ったり、ペルーで拘束されたりなど、違う意味で危険な目に遭ったりしたこともありますが、今回の主旨とは異なるので割愛しました。

海外を旅してると、自分が注意しているつもりでもどこかに抜け穴があり、そこを突かれてしまうことがあります。
自分は大丈夫!とタカをくくっていてもやられる時はやられます。
そこで怪我させられたり最悪の場合命に危険があるような事態に発展することもないとは言い切れません。

大事なのはまず「郷に入りては郷に従え」ということ、そして「自分の身は自分で守る」ということですね。
運・不運もあるかと思いますが、ルールを守って防犯対策もしっかりやりつつ、旅での判断力と直感を磨いて行けば危険な目にあう確率も減って来ます。

冒頭のヒッチハイク中学生はそう言う意味で知識が少なすぎたため、海外を知る多くの人から批判される結果になったのでしょう。
中学生なのに海外に一人で行く勇気と好奇心の旺盛さは素直にすげーなーと思うけど、無知からくる行動が悲劇を招くことだってあります。
何事もそうだけど、知識を蓄え、経験を積んで行けば旅でのリスクも減るし楽しさも増して行くんじゃないかなと思います。

ま、僕も海外でいろいろひどい目に遭ってますが、今後もどこか海外に行った時は死ぬことだけはないように気をつけたいと思います。